皆さんこんにちは!翔栄ファーム『茨木県龍ヶ崎農場』のKです。
私たちは昨今のアレルギー・アトピー・花粉症などは、食べ物の影響だと思っており、口に入って身体を作る作物は安心・安全であるべきだと考えています。
翔栄ファームでは、群馬県と茨城県にある2つの農場で、一般的な慣行農法(農薬、肥料の投入量や散布回数などにおいて相当数の生産者が実施している一般的な農法のこと)でなく、『固定種・在来種』の種で、『農薬・化学肥料・除草剤を使わない自然農法』で野菜や穀類を作っています。
それは、食卓に並ぶ全てを”安心・安全な翔栄ファーム印の食べ物”で提供したい!という目的からです。
さて、ついにやってきました!新米の季節!
3年目となる翔栄ファーム産無農薬あきたこまちを収穫しました!!
収穫・お米のできについてや、元々は荒野だったところから田んぼにするまでの苦労など
翔栄ファームのお米についてたくさん知って頂ける内容となっていますので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
■翔栄ファーム米の歴史
今年で3年目を迎えた翔栄ファーム米。
場所は茨木県龍ヶ崎で作っており、田んぼの面積は約3反、収穫量にすると約300㎏。
決して多くない量ですがここに来るまでたくさんの苦悩がありました。
その苦悩については次の章に書きますが、まずはお米の品種遍歴について。
2021年からスタートした翔栄ファームのお米作り。
1年目は「コシヒカリ」という品種を育てました。
皆さんもご存じのようにコシヒカリは甘みがあり、食感もしっかりしています。
粘り気、甘み、旨味など全てがほどよくあり、人気の品種です。
しかし、コシヒカリは背丈が高く台風の影響を強く受けやすい傾向があります。
翔栄ファームでも1年目のコシヒカリは台風により倒伏が起こりました。
そこで2年目、
倒伏が起きにくい品種にしよう!ということで「あきたこまち」と「日本晴」という2種に挑戦しました。
あきたこまちはもちもちしていて味や香りが良くとっても人気の品種です。
日本晴は1963年に誕生した歴史ある品種で、コシヒカリが出てくるまでは日本で最も多く栽培されていました。
味はあっさりとした甘みと粘りすぎずしっかりとした食感があります。
グルテンが少ないのも特徴です。
2種類の品種を育て頑張りましたが、
あきたこまちは早稲、日本晴は晩稲で収穫時期が違いました。
あきたこまちは8月下旬~9月初旬に対し、日本晴は10月初旬~が収穫時期。
収穫時期が違うから楽なのでは?と思われるかもしれませんが、
収穫時期が違う&品種も違うとなると精米する機械を完全に別々で使わなければ中でごちゃまぜになってしまったり、
1つしかない機械を上手に使えず脱穀などのタイミングがズレると穂が湿気てしまうこともあります。
あきたこまちは笠懸し天日干するなど、タイミングを計り何とかなりましたがやはり人力負荷が多く
3年目の今年は、あきたこまち1本で育てました。
なので今年のお米は全て「あきたこまち」になっております!
甘さ、うま味、粘り総合的に高評価、もちもち食感のあきたこまち!
お楽しみにお待ちください~!
■元々は荒野だった?!地下水を使っている?!
そうなんです!実はここ田んぼにする前は荒野だったのです!
とはいっても元々田んぼとして使われていましたが10年以上放置。
すると木は生える、雑草はボーボー、ただただ荒野化しておりました。
しかし3年前になんとか木を引っこ抜き、雑草を刈り、耕運機をかけて土をかき混ぜ
土を均し、代かきを行いやっと田んぼになりました。
文章で書くとあっという間の作業のようですが
道幅も狭く大きな機械は入らないので手動の耕運機や
古い小型の機械をどうにか見つけて作業したりと、ほんとうに大変!でした。
しかし幸運にも元々が田んぼだった&10年以上放置されていたので
土は雑草や木の根っこにより十分に栄養が行き渡り、カチカチの土ではなく柔らかく良い土でした。
また茨木県龍ヶ崎は地下水が豊富&井戸が元々あり、そちらから水を引いています。
なので翔栄ファーム米は冷えた地下水で作られています。
一般的には川の水を引きますが、川の水には家庭や他の畑から流れてきた洗剤・農薬などの残留も少なからず混じっています。
そういう点では、幸いにも井戸があったおかげで井戸水を使用し
なおかつ川の水よりも残留が少ない水でお米を育てることができています。
また、ここ最近の猛暑により川の水は温く発育にも少なからず影響が出ています。
それに比べて井戸水は地下の水なので冷たいですが、この暑さでキンキンに冷えることはなく
程よい温度になり稲にもちょうど良いみたいでしおれることなく元気に成長してくれました。
■2024年秋:収穫の様子と出来栄え
来る9月17日に稲刈りを行いました。カラッと晴れた暑すぎるほどの良い日でした。
黄金色に輝く稲穂が美しく、今年も無事成長し収穫まで至ったことに感謝です。
3反とはいえ広く手作業も多いのでかなりの体力勝負でしたがなんとか収穫できました。
この日は約半分の収穫を行い次の日に残りのお米を無事収穫しました。
収穫方法はというと、、、
なんと今の時代珍しい手動の稲刈り機で作業を行っております。
特に手動を使う理由はありませんが、狭い田んぼになかなか大きな機械が入らず今年もこちらで作業しました。
やはり機械だけではすべて刈り取るのが難しく
残った稲穂を手作業で刈り、束ねて、畦道へ持っていく作業もみんなで協力し楽しみながら行いました。
みんなの楽しい笑い声と収穫できた喜びに感謝しながら作業した翔栄ファーム米は
さらにおいしくなっているに違いありません!
無事収穫でき、この日は約30kgほど収穫できました。
今年も出来栄え良く、立派なお米が収穫できました!
こちらのお米ですが、もちろん無農薬!
無農薬で育てるためにはとにかく除草に限る!です。
来る日も来る日もとにかく除草
ある程度まで稲が育つと影ができ、すこ~しだけ雑草の成長が遅くなりますがそれでも除草の毎日です。
また、今年はカメムシが異常発生!
カメムシは実り始めた穂を吸ってしまい籾の中が痛んでお米が上手く育ちません。
またお米に傷がついてしまったり、売り物にならならず大変厄介な虫です。
殺虫剤などは撒かないので、対策としてはひたすら田んぼへの侵入を防ぐのみ!
主に畔周りの雑草に発生して、そこから田んぼへ侵入するので畔周りの雑草を全て刈り取りました。
他にも化学肥料等も入れません!
それでも、10年ほど放置されている間に雑草や木の根っこにより沢山の栄養が供給されたおかげで
まだまだ土にはたくさんの栄養が残っているので今年も立派に育ってくれました。
今年も少ないですが無事収穫でき、皆様にお届けできる事大変嬉しく思います。
少しづつまだある田畑を耕し、田んぼの面積を増やしていきたいなと思っています!
来年も素晴らしい・美味しいお米を提供できるよう日々精進いたしますので
これからもどうぞ翔栄ファームのお米・お野菜たちを沢山食べて頂けると嬉しいです。
他にも自然栽培で収穫した野菜や作物を『茨城県龍ヶ崎』と『群馬県前橋』の各圃場と、東京都の東中野にある『ビセットプラザ』で店頭販売を行っています。
また通販サイトの『しぜんとくらそ』では、各季節の旬な野菜を詰め合わせた”【定期宅配】季節の産直野菜いろどりセット”などもインターネットで販売しています。宅配にしか入らない野菜もありますので、定期宅配のご利用もお待ちしています。