誰もが大好き、疲れた時は特に食べたくなるチョコレート、リラックス効果、集中力アップ効果などがあるからですね。からだだけではなく脳も疲れた、そんな時に癒してくれる強い味方、私もデスクに常備しています。
そんなチョコレートの中にはからだに悪い添加物がたくさん入っているチョコレートがあるのはご存知ですか?
癒されるなんて思っていたチョコレートもきちんと選ばないとからだに良くないものを摂取してしまうことになってしまいます。
今回はチョコレートに含まれている添加物のお話です。
■ チョコレートの原材料
チョコレートを選ぶときは必ず原材料を確認することが大事です。そのチョコレートに何が含まれているのかを気にして選びましょう。
裏に貼ってあるラベルを見ると、名称、原材料、内容量、賞味期限、保存方法、原産国などと記載されているかと思いますが、その原材料のところが大事なチェックポイントです。
一般的なチョコレートの原材料としてトップに記載されているのがカカオマス、ココアバター、砂糖、となっていることが多く、これらを主な原材料としてチョコレートは作られています。
カカオマスとは、カカオ豆を煎って皮と胚芽を取り除き、胚乳の部分を砕いてすり潰したもの、ココアバターとは、カカオ豆に含まれる脂肪のことです。
その次に記載されているのが乳化剤、香料など、これらが添加物になります。
■ 危険な添加物1:乳化剤
乳化剤とは通常では分離してしまう交じり合わないものの境界面で働き均一な状態にすることが目的で使用されます。例えば、水と油など混じりにくい液体どうしを混じりやすくします。チョコレートの場合は砂糖やカカオマスの粒子と液体状のココアバター、これらを均一に混ぜあわせるために使用します。
海面の性質を変化させるための「海面活性剤」と呼ばれるものは2000種類もあるとか、安全性が優先されており食品添加物として指定されているものが乳化剤として使用されています。
チョコレートの場合のそのほとんどは「レシチン」が使用されています。
レシチンは天然から抽出されており、その原料は大豆や卵黄由来のものがほとんどです。大豆から作られている油の一種で使用しないとブルーム現象*が起きたり、口どけが悪くなってしまいます。
ブルーム現象*:表面が白くなったり、斑点状のものができたりすること、温度や湿度の変化が原因です。ココアバターの結晶の粗大化または、砂糖が再結晶化してしまったもので食べても健康上問題はありませんが、風味が損なわれ口当たりも悪い場合があります。
乳化剤を使用することでカカオの粒と油、砂糖と油をつないでくれ、チョコレートがねっとりとなめらかな口どけになります。
チョコレートに使用されるレシチンは大豆の種子やアブラナ、卵黄の油脂から抽出したものでからだへの影響など、安全性に問題はないとされています。
しかしながら、大豆レシチンは遺伝子組み換えの大豆を使用している場合もあります。
その安全性については個人の考え方と言えるかもしれませんが、遺伝子組換え作物はアレルギーの原因になるのではないかという指摘があったり、さまざまな議論がされているものでもあるので、できれば避けたい食品のひとつと考える方もいらっしゃるかと思われます。
また、原材料名「乳化剤」としか表記されていないことが多く何が使われているのかわからず不安に感じる方も多いのではないでしょうか?
カカオの味そのままを大切にしているチョコレートメーカーの中には乳化剤は入れないほうが、カカオそのままの食感を楽しめるのでいいという考えもあります。
一方、チョコレートとして美味しく感じる滑らかな口どけを楽しんでいただくために、乳化剤を使用するというメーカーもあります。
このように、チョコレートに乳化剤を使うか使わないは、その作り手さんの考え方もあるので消費者の私たちは、原材料をチェックし、自分の考えにあった作り手さんのポリシーが見えるチョコレートを選ぶことが必要なのかもしれません。
■ 危険な添加物2:香料
香料とは食品に香りをつけるために使用される食品添加物です。美味しそうな匂い、香りはチョコレートにとっても重要です。
合成成分・天然成分と何百もの種類があり、その中から複数種類を掛け合わせています。但し、香料は一括での表記が可能な添加物のため原材料の表示には香料としか記載されていません。
たとえ、1つ1つの添加物が国の基準を満たしていても複合摂取することによりからだにどのような影響が出るのかまでは確認することができません。
砂糖の危険性も忘れてはいけない?
添加物以外にもチョコレートの原材料として使用されているものでできれば避けたいものがいくつかあります。
例えば砂糖、原材料の最初に書かれている多くは砂糖、この砂糖は上白糖、グラニュー糖や三温糖です。白砂糖は抽出する際に不純物を除き茶色の結晶を白くするために化学物質を使って精製しています。その際にミネラルやビタミンはとりのぞかれてしまいます。
白砂糖は血液の酸化、糖化を引き起こし、がん細胞のエサになるとまで言われています。
できるだけ未精製の砂糖を使用しているもの、カリウム、カルシウムリンなどのミネラルが豊富で栄養価が高い黒砂糖、きび糖、特に善玉菌を活性化させる効果があるオリゴ糖が含まれるてんさい糖などがおすすめです。精製されていない糖は血糖値を緩やかに上昇させてくれる効果もあるからです。
植物油脂も気になるところです。ココアバターをはじめ、植物から絞り出した油のことで中には有害なトランス脂肪酸を含むものが使用されている可能性があります。
トランス脂肪酸は善玉(HDL)コレステロールを減らし、悪玉(LDL)コレステロールを増やしてしまい心臓疾患などのリスクが高まると言われています。
綺麗な色をしたピンクや黄色、緑などカラフルなチョコレートは見るだけでも華やかで美味しそうですが、この綺麗な色には着色料が使用されています。
また表面に艶があるものには光沢剤が使用されています。
着色料も光沢剤も安全性に関しては確実ではないので多くは摂取しない、できるなら避けたいと考える方がいいのかもしれません。
■ 安全なチョコレートの選び方
安全なチョコレートとはどのようなチョコレートなのでしょうか?
種類がたくさんあるチョコレートの中で選ぶポイントとなるのが無添加チョコレートです。
高カカオのため食べづらさを感じられる方もいらっしゃるかと思われますが、乳化剤・香料不使用で原材料はすべて有機原料の無添加チョコレート、白砂糖を使用しない、代わりに黒糖やアガベシュガーなどを使用した白砂糖フリーのものがおすすめです。アガベシュガーは血糖値が砂糖よりも上がりにくい低GI食品です。水溶性食物繊維のイヌリンが豊富、腸内環境を整えてくれます。
高カカオチョコレート(カカオ70%以上)に期待できるのが有名なポリフェノール効果ですね。食物繊維が豊富なので腸内環境を整え便通改善へと導いてくれます。活性酸素の働きを抑える抗酸化作用が細胞の酸化を防止、細胞が酸化すると人は老化すると言われており、エイジングケア、美容効果など、さらには血液サラサラ効果、脂肪の蓄積を抑制する働きなど期待できる効果がたくさんあります。
ただし、食べすぎには注意しましょう。
1日30gまで、高カカオである分、脂質も多いのでカロリーは高めになります。利尿作用やカフェインなども多く含まれているので注意が必要です。高カカオのチョコレートは糖質も抑えられ、またテオプロミンという苦み成分が脂肪分解に効果的と言われています。
チョコレートを買うときは・・・
まずは裏を見ましょう!乳化剤・香料と記載されていたら一旦考えましょう。有機原料、砂糖不使用の「無添加チョコレート」がおすすめです。自然な素材で作っているので値段はちょっと高めですが、からだに負担が少ないチョコレートです。
カカオの風味を感じ、身体にいいものを選んでいるという満足感を感じているうちに、自身のからだがその効果をきっと答えてくれることでしょう。