前橋農場の小林と申します。
今回は秋から冬が旬な里芋についてご案内します。里芋といえば、いかと煮っころがしにすると最高においしいですよね。また、味噌汁の具にするととろみが出てこれがおかずの一品にもなります。さらに、手軽なのは「きぬかつぎ」です。小さな里芋を皮ごとゆでて塩などを付けて食べるとヘルシーなおやつになります。私はスーパーの総菜で購入しましたがコロッケもまろやかな触感でとてもおいしかったです。
翔栄クリエイトの私ども前橋農場では、夏から秋にかけて栽培した里芋を土中に埋めて保存しています。現在、これを皆様への定期宅配のたびに掘り出して新鮮な状態でお届けしています。春まで美味しく食べられるので引き続きお楽しみください。
■ 里芋の代表品種「土垂(どだれ)」の栽培
さて、スーパーなどで販売されている里芋は品種の表示がされていなくてもほとんどが「土垂」です。
「石川早生」や「八つ頭」などの食味の異なる在来種があるほか、「ちばまる」などの品種改良された里芋が出ているようです。翔栄クリエイトでは、在来種・固定種を栽培しており収穫したイモの中から次の年に種芋となるイモを保存して継続した栽培を目指しています。
里芋の栽培は、春に種芋を植えて、成長するとともに土を寄せて小芋や孫イモを大きく育てていきます。
翔栄クリエイトでは除草剤や化学肥料を使用しないので、株もとに生えた雑草は刈り取って株もとに敷いて乾燥防止のために使うなどして丁寧な栽培を行っています。
前橋農場の里芋畑は赤城山のふもとにあり、真夏には1メートルくらいになった葉が茂ります。真夏の除草作業は大変ですが、時々立ち上がって赤城山を見ながらおいしい里芋作りに精一杯取り組んでいます。
■ いよいよ収穫作業
春に植えた里芋は夏の間に大きく育て10月頃に収穫を始めます。出荷に合わせて少しずつ収穫していきますが、里芋は東南アジアが原産であるため寒さに弱く、真冬になる前には一度に全て収穫作業を行います。
長い葉を元から切り取りスコップで掘り上げます。種芋から生えた親芋から小芋や孫イモを分けて収穫します。子孫繁栄の縁起のいい野菜としておせち料理などの一品にもなっていますよね。
掘ったイモはそれぞれ別に保存します。親芋は50センチくらい深く掘った穴にネットを張ってまとめて埋め込んで保存し、春に掘り出して種芋としてまた畑に定植します。
これとは別に、小芋や孫イモはなるべくほぐさずに「土のう袋」に入れて長く掘った溝に同じ向きに並べて整然と埋めます。この袋を出荷のたびに引っ張り出して天日干しして泥を落として皆様のもとへお届けしています。
■ 旬の野菜を春までお届けしたい
前橋農場では、在庫の状況にもよりますが冬季の旬の野菜として皆様のもとへ春まで継続してお届けできればと思っています。
なお、家庭で保存する場合は新聞紙などに包んで乾燥を防ぎ10度前後の場所で保存するのがいいようです。また長期保存する場合はゆでてからジプロックなどに入れて冷凍保存するのがいいようです。しかしながら届いた野菜は新鮮なうちに食べていただくのが一番だと私は思っています。
■ 旬の野菜を食べること、これが健康のための第一義
ちなみに、里芋のぬめりは「ガラクタン」や「マンナン」という成分によるものです。
ガラクタンは免疫力を高めるとか、血中のコレステロールの抑制、便通をよくする働きがあるのだそうです。マンナンも便秘予防や糖尿病予防などに効果があるといわれています。
皆さんご承知のとおり野菜には旬があって、その野菜を食べるとその季節に合った栄養が取れるようです。夏が旬のキュウリやナス、スイカなどは体を冷やす効果があるようですし、冬のネギや大根、ホウレンソウなどは体を温めたり、免疫力を高めたりする効果が期待できるのではないでしょうか。
しかし、理屈はともかく旬に食べる野菜はおいしい、これが何よりと思います。
翔栄クリエイト前橋農場では、農薬を使用しないで野菜を育てるため防虫ネットなどを使用しながら、ハウス栽培は極力避け、季節にあった野菜を露地栽培で元気に育てています。
定期宅配に入っている野菜もその季節に採れたものしか入っていません。だから今の宅配にはキュウリやなすは入っていないでしょ。それでいいのではないでしょうか。夏になったら元気なキュウリやなすをまたお届けします。
里芋は今が旬です。おいしいく味わってください。