最近、固定種・在来種、
伝統野菜などを好む方々の中で、
エアルームプラント(エアルーム植物、
エアルーム野菜などの総称)
というものが人気なようです。
主には海外ですが、
日本でもじわりじわりと
脚光を浴び始めてきました。
一体、エアルームプラントとは?
家宝の作物
エアルームは“heirloom”と書きます。
air roomではありません。
直訳的な意味は、先祖伝来の家財。
heirは相続人、
loomが織機(しょっき)を指しています。
機織り(はたおり)はかなり昔からあり、
自家用の布は家々で作られることも
多かったそうなので、代々その道具を
受け継いでいた場合もあるでしょう。
言葉自体のイメージはこのような感じです。
農作物に対して使う場合も同様で
「家宝(の作物)」といった意味になります。
定義はきっちり固まっていないのですが、
先祖からその家に受け継がれた特定の品種、
というニュアンスで大体合っているはず。
便宜上、分かりやすく「家」と書きましたが、
必ずしも単一系統の農家でなくても、
特定のコミュニティに伝わる品種であれば
その意味合いは保たれるようです。
「一族秘伝の~」、みたいな雰囲気でしょうか。
一見、伝統野菜にも似ているようですが、
地域全体で育てられてきた場合は
ちょっとずれているかもしれません。
つまり、もう少し狭い範囲の
話になるのだと思います。
そしてその分、より個性の出る
可能性があるってことかもしれません。
「うちのはお隣さんのと全然違って」のように。
というわけで、品種数は膨大になります。
(まあ正しい登録名となると
別の話になりますが……)
当然それなりの歴史が求められるので、
元々は伝統的な農法で
作られていたことになります。
基本的には戦後あたりの年代には
固定されているものが多いみたいですが、
もちろんもっと昔から
伝えられている品種も含まれます。
そのため、出自としては
安心できそうな気がしませんか?
また伝来の品種であるという由来から考えると
自家採種が基本になっているはずなので、
サステナビリティな視点でも有利かなと思います。
上記の個性的な要素と安心感。
このあたりが固定種・在来種愛好家に
人気が出てきている要因に
なっているのではないでしょうか。
ところで、
意味的には昔からあるものなら
何にでもエアルーム種がありそうですが、
品種としてよく知られるのはトマトです。
まあそんなに売られてはいないのですが、
見た目がワイルドな感じだったり
色がばらばらだったりして、
筆者としては雰囲気がばっちりだと思っています。
他にはブータンの赤米・黒米とかでしょうか。
これらはアジア諸国でも注目されていて、
輸出の際のプレミアムになると
考えられてもいるようです。
また、コーヒー豆にも
エアルームの概念があるみたいです。
ちなみに変わった色や形のトマトが
全部エアルームトマトというわけではなく、
有色米が全部エアルーム米でもないので、
そこは早合点しないようにお気を付けください。
言葉としてはあくまでも出自がポイントです。
今後はさらなるブームの予感も
まだまだ日本では
メジャーではないエアルーム品種。
しかし、アメリカ、ヨーロッパでは
割と高級品扱いで売られているようです。
もっとも日本においては、
エアルームの条件には合うけど
一般的じゃないから伝わらないし……
みたいな理由でわざわざそう謳わない
という場合が結構ありそうな気がします。
国内でも代々の農家がたくさんあります。
ということは、言葉自体が流行れば、
急に脚光を浴びる可能性も
あるのではないでしょうか。
(誰がそれを証明するの?
という問題は出そうですが)
生物多様性やその保存
といった観点での話題性もあり、
今後は日本国内でも益々注目度が
上がってくるかもしれません。
最近、固定種・在来種、伝統野菜などを好む方々の中で、エアルームプラント(エアルーム植物、エアルーム野菜などの総称)というものが人気なようです。
主には海外ですが、日本でもじわりじわりと脚光を浴び始めてきました。
一体、エアルームプラントとは?
家宝の作物
エアルームは“heirloom”と書きます。air roomではありません。
直訳的な意味は、先祖伝来の家財。heirは相続人、loomが織機(しょっき)を指しています。
機織り(はたおり)はかなり昔からあり、自家用の布は家々で作られることも多かったそうなので、代々その道具を受け継いでいた場合もあるでしょう。言葉自体のイメージはこのような感じです。
農作物に対して使う場合も同様で「家宝(の作物)」といった意味になります。定義はきっちり固まっていないのですが、先祖からその家に受け継がれた特定の品種、というニュアンスで大体合っているはず。
便宜上、分かりやすく「家」と書きましたが、必ずしも単一系統の農家でなくても、特定のコミュニティに伝わる品種であればその意味合いは保たれるようです。「一族秘伝の~」、みたいな雰囲気でしょうか。
一見、伝統野菜にも似ているようですが、地域全体で育てられてきた場合はちょっとずれているかもしれません。つまり、もう少し狭い範囲の話になるのだと思います。そしてその分、より個性の出る可能性があるってことかもしれません。「うちのはお隣さんのと全然違って」のように。
というわけで、品種数は膨大になります。(まあ正しい登録名となると別の話になりますが……)
当然それなりの歴史が求められるので、元々は伝統的な農法で作られていたことになります。基本的には戦後あたりの年代には固定されているものが多いみたいですが、もちろんもっと昔から伝えられている品種も含まれます。そのため、出自としては安心できそうな気がしませんか?
また伝来の品種であるという由来から考えると自家採種が基本になっているはずなので、サステナビリティな視点でも有利かなと思います。上記の個性的な要素と安心感。このあたりが固定種・在来種愛好家に人気が出てきている要因になっているのではないでしょうか。
ところで、意味的には昔からあるものなら何にでもエアルーム種がありそうですが、品種としてよく知られるのはトマトです。まあそんなに売られてはいないのですが、見た目がワイルドな感じだったり色がばらばらだったりして、筆者としては雰囲気がばっちりだと思っています。
他にはブータンの赤米・黒米とかでしょうか。これらはアジア諸国でも注目されていて、輸出の際のプレミアムになると考えられてもいるようです。
また、コーヒー豆にもエアルームの概念があるみたいです。
ちなみに変わった色や形のトマトが全部エアルームトマトというわけではなく、有色米が全部エアルーム米でもないので、そこは早合点しないようにお気を付けください。言葉としてはあくまでも出自がポイントです。
今後はさらなるブームの予感も
まだまだ日本ではメジャーではないエアルーム品種。しかし、アメリカ、ヨーロッパでは割と高級品扱いで売られているようです。
もっとも日本においては、エアルームの条件には合うけど一般的じゃないから伝わらないし……みたいな理由でわざわざそう謳わないという場合が結構ありそうな気がします。国内でも代々の農家がたくさんあります。ということは、言葉自体が流行れば、急に脚光を浴びる可能性もあるのではないでしょうか。(誰がそれを証明するの?という問題は出そうですが)
生物多様性やその保存といった観点での話題性もあり、今後は日本国内でも益々注目度が上がってくるかもしれません。