■ 【農場便り】無農薬にこだわり、トラブル続出の土地で麦を作りたい!第1・2話のおさらい
粘土質で重たく水はけが悪い荒地を、道具をお借りしてなんとか開墾し、麦こがし(はったい粉)の製品化に成功したが、収穫量に比べての費用対効果は低く、結果的に大赤字となってしまったが、収穫量増を目指した2回目の麦作りは梅雨の長雨によって発生したカビによって全滅となってしまった。
■ 再チャレンジ!
3回目の麦作りが動き出しました。
しかし岐阜での麦作り3回目は連作障害の可能性があるため、大豆と黒豆を作りました。
麦作りの場所を群馬に移しての再チャレンジが始まったのです。
2022年の秋、私は群馬県前橋にある1000平米(1平米は1m×1m)の畑に立っていました。
1回目、2回目と麦を作った岐阜よりは少し小さい畑ですが、土地の状態は良好でした。さらに群馬は江戸時代以降に小麦作りが活発になり、日本三大うどんの1つ”水沢うどん”が名物で、全国ランキングで収穫量7位、消費量6位と、小麦とは切っても切れない土地柄です。
■ さて、どんな麦を作ろう??
群馬の土地は、岐阜と違って土地を改善する必要はありませんでした。その分、人気が高い品種の選定ができる中で候補に上がったのは、製麺用に使われていた”農林61”という品種でした。
群馬県の小麦は9割以上が農林61で、ひと昔前まではまさに”群馬の一大ブランド”だったそうです。
現在は、より栽培効率の良い他の品種にトレンドが移っているそうですが、独特の風味がありその味を懐かしむ声は多く、群馬産小麦の歴史を長年にわたり育んできた品種の農林61は、一部飲食業界では欲しくても中々手に入らない”幻の粉”と呼ばれているそうです。
いつもぶち当たっていた小ロット製粉に対応してくれる業者さん探しですが、あっさり見つかりました。
さすがは小麦県群馬!製粉会社から専用の機械を譲り受けて、個人でやっている業者さんがいたのです。
■ まずは種まき!芽が出た!
2022年11月末に私自身3回目の種まきを行いました。
順調に芽吹き、これまた順調に育っていきました。
そして次は麦踏みですが、本当は二回やりたいところですが、他の作物作りとの兼ね合いから年内に辛うじて一回だけできました。
■ アブラムシが出た!!
畝(植物を栽培するために盛り上げる土)の間の草刈りをしながら日々成長していく農林61に目を細めていると、何やらうごめくものが・・・よくみてみるとアブラムシでした。
アブラムシは茎や葉に寄生して汁を吸う麦の天敵です。
慌てて駆除方法を調べました。
結果分かった方法はハケに水を付けて落すというもので、私は日課として落としまくりました。
この農場便りを書いているのは2023年3月なので、ちょうどこの時期ぐらいから春の雨によって成長のスピードが上がっていきます。なのでまだ結果は出ていませんが、今のところ小麦作りは順調です!
慣行農法(農家の多くが実践する農作物の栽培方法)では手間をかけず収穫量を上げることができますが、カビの猛威やアブラムシの襲来を受けたりしながらも、私たちは無農薬農法にこだわっています。
私たちは、昨今のアレルギー・アトピー・花粉症などは、食べ物の影響だと思っております。
子供は発達障害、高齢者はアルツハイマー、大人は糖尿病になっています。
市中には、添加物と遺伝子組換え原料の食品や、花粉をつけないF1の種から育った均一で虫も食わない野菜が並んでいます。
健康を考え、土の微生物を生かして、農薬・化学肥料を全く使わない農業で、食べればわかる、”自然の力がみなぎる野菜”、”美味しい!!と感激する野菜”をお届けするために、チャレンジをし続けます!!