食品表示に関する法律は非常に分かりづらく、
ラベルだけを見てもその表示の裏にある
様々な決め事を見抜くことは
我々一般消費者にとっては至難の業です。
そもそも食品表示法(消費者庁所管)を
ご存じでしょうか?
この法律は2015年に制定され、
2020年3月末で新基準対応期間の
猶予期間が終わりました。
つまり、
2020年4月以降に製造された食品は、
新表示に対応していなければ
違反となり販売できません。
法律違反の商品は、店頭に陳列できないので、
十分注意しなければなりません。
(執筆は2020年4月3日)
その変更された表示基準の中で
特に注意しなければいけないのが
「栄養成分表示の全面義務化」と
「原材料と添加物の明確な区分」と
「アレルギー表示」の3つです。
この法律は猶予期間が5年もあったのですが、
どうしてこれだけ長かったかというと、
これはまさに中小企業への配慮です。
新表示への移行、特に栄養成分表示の全面義務化が
中小企業にとっては大きな負担であったためです。
どのようなことかというと、
例えば青果を例にとると
「カット野菜ミックス」の場合、
レタス、きゅうり、キャベツ、トマト
各々単品は生鮮食品であっても
種類の違うものが一緒にパッケージされた途端に
加工食品の扱いとなり、栄養成分表示が必要となります。
(ただし店内で加工されたものは免除され、
店外で加工した場合は免除されません。)
そして鮮魚でも、マグロの刺身単品と
鯛の刺身単品を各々販売する場合、
栄養成分表示は必要ありませんが、
これと全く同じものが一つにパッケージされた途端、
加工食品扱いになるわけです。
もちろん精肉も同様です。
もう一つ大きな負担と思われることが、
店外加工の一つである仕入商品の場合です。
これは店舗側が表示する項目はないので
問題ありませんが(仕入先では義務はある)、
店舗のバックヤードで盛り合わせる場合は、
栄養成分表示は免除されますが、
添加物表示とアレルギー表示は
免除されないので、要注意です。
また、更に注意しなければならないのが、
センター加工や他店舗加工の商品です。
店舗と同一敷地内で加工した商品は
店内加工と認められますが、
センターや他店舗で加工し店間移動した場合は
店外加工になるので、
栄養成分表示や原材料は免除されません。
とまあここまでは小売店側等の
新たな負担について大枠を見てきたわけですが、
その一方で、消費者にとってはある一定の領域において
表示が見やすくなったのではないかと思います。
例えば、原材料と添加物を
明確に区別して表示してあったり、
既述のように栄養成分やアレルギーが
必ず表示されるようになっているからです。
現代にいては様々なアレルギーに
苦しまれる方が多いのが実情です。
とはいえ、冒頭に書いた通り
食品表示には表からでは全貌を見抜くことが
非常に難しいのは間違いありません。
求められることは我々各々が
正しい食材を見極める確かな目を持つことです。
食品表示ラベルをご覧になる際には
ぜひ今回の新基準適用について
意識をもっていただければと思います。
食品表示に関する法律は非常に分かりづらく、ラベルだけを見てもその表示の裏にある様々な決め事を見抜くことは我々一般消費者にとっては至難の業です。
そもそも食品表示法(消費者庁所管)をご存じでしょうか?
この法律は2015年に制定され、2020年3月末で新基準対応期間の猶予期間が終わりました。
つまり、2020年4月以降に製造された食品は、新表示に対応していなければ違反となり販売できません。法律違反の商品は、店頭に陳列できないので、十分注意しなければなりません。(執筆は2020年4月3日)
その変更された表示基準の中で、特に注意しなければいけないのが「栄養成分表示の全面義務化」と「原材料と添加物の明確な区分」と「アレルギー表示」の3つです。
この法律は猶予期間が5年もあったのですが、どうしてこれだけ長かったかというと、これはまさに中小企業への配慮です。
新表示への移行、特に栄養成分表示の全面義務化が中小企業にとっては大きな負担であったためです。
どのようなことかというと、例えば青果を例にとると「カット野菜ミックス」の場合、レタス、きゅうり、キャベツ、トマト、各々単品は生鮮食品であっても種類の違うものが一緒にパッケージされた途端に加工食品の扱いとなり、栄養成分表示が必要となります。(ただし店内で加工されたものは免除され、店外で加工した場合は免除されません。)
そして鮮魚でも、マグロの刺身単品と鯛の刺身単品を各々販売する場合、栄養成分表示は必要ありませんが、これと全く同じものが一つにパッケージされた途端、加工食品扱いになるわけです。もちろん精肉も同様です。
もう一つ大きな負担と思われることが、店外加工の一つである仕入商品の場合です。これは店舗側が表示する項目はないので問題ありませんが(仕入先では義務はある)、店舗のバックヤードで盛り合わせる場合は、栄養成分表示は免除されますが、添加物表示とアレルギー表示は免除されないので、要注意です。
また、更に注意しなければならないのが、センター加工や他店舗加工の商品です。
店舗と同一敷地内で加工した商品は店内加工と認められますが、センターや他店舗で加工し店間移動した場合は店外加工になるので、栄養成分表示や原材料は免除されません。
とまあここまでは小売店側等の新たな負担について大枠を見てきたわけですが、その一方で、消費者にとってはある一定の領域において表示が見やすくなったのではないかと思います。
例えば、原材料と添加物を明確に区別して表示してあったり、既述のように栄養成分やアレルギーが必ず表示されるようになっているからです。
現代にいては様々なアレルギーに苦しまれる方が多いのが実情です。
とはいえ、冒頭に書いた通り食品表示には表からでは全貌を見抜くことが非常に難しいのは間違いありません。
求められることは我々各々が正しい食材を見極める確かな目を持つことです。食品表示ラベルをご覧になる際には、ぜひ今回の新基準適用について意識をもっていただければと思います。
参照資料
消費者庁 食品表示基準一部改正のポイント
商業界