健康な生活のためには、
バランスの取れた食事はもちろんのこと、
全体の摂取量もとても重要です。
無農薬野菜がどんなにおいしくても、
大食いは万病の元。
腹八分目に医者いらずです。
そしてたまには、すごく控えてみましょう
――というわけで今日はファスティングのお話です。
自食作用に注目してみて
ファスティング、つまり断食。
元々は宗教的な意味合いが強い言葉ですが、
昨今は健康関係の用語として使われることが多くなりました。
やり方は色々あるようですが、
一定の期間ほとんど食事を摂らないで過ごし、
その間に身体の中の悪い要素をなくしましょう、
というのが基本になります。
手法やレベルによって、
絶食療法 とか 小食療法 とか、
幾つかの種類があるようです。
イメージ的にも、
何も入れなければ出ていくだけじゃないの?
という感じはあるのではないでしょうか。
実は、なぜ効果があるのかは、
割と突き止められてきています。
諸説ある中でも最近関連が特に高いと考えられているものが
「オートファジー」(Autophagy)です。
これは「自食作用」
と呼ばれる細胞の仕組みです。
autoが「自分」、
phagyが「食べる」。
ファジィ論理のfuzzy(あいまい)とは違います。
飢餓状態に陥った細胞が、
自らのたんぱく質を食べて
アミノ酸に分解してエネルギーを得る機能です。
理屈自体は何十年も前からありますが、
1992年に大隅良典教授らが初めて観察に成功し、
またこれに係わる遺伝子を発見したことで
一気に研究が広がりました。
教授はこの「オートファジーの仕組みの解明」
によりノーベル生理学・医学賞を受賞。
2016年のことなので、
覚えておられる方は多いのではないでしょうか?
例えば、一日絶食しただけでも
肝臓は体積が7割ほどになってしまうそうです。
つまりそれだけの量を
このオートファジーによって
消費することになります。
生物がすぐに餓死しないのはこのためです。
そして研究が進んだ結果、
このオートファジーは飢餓状態の解消だけでなく、
がんの抑制や病原体の排除など、
身体をきれいにしていく様々な機能と
関連していると言われるようになりました。
これをさらに進めて意図的に飢餓状態を作れば、
オートファジーの作用と効果を強められるのでは――、
というのが最近のファスティング理論の一翼を担っています。
ファスト イン ロシア
ところで、絶食療法といえば有名なのがロシアです。
ソビエト時代から研究が続けられているそうで、
宗教的ではないアプローチとしては
かなり早い段階から取り組みが始まっています。
そのため上記理論をもとにしているわけではないにせよ、
結果的には先進的だったといえます。
そしてその分、経験値が
より多く蓄積されていることは事実でしょう。
そんな絶食療法を本格的に受けられると有名なのが、
ブリヤート共和国のゴリャチンスク診療所
(サナトリ・ゴリャチンスク Санаторий “ГОРЯЧИНСК”)。
ここは20年以上の歴史と
2万人以上の患者を受け入れた実績があり、
またロシア連邦保健省の基準に沿って
診療が行われているとのこと。
主に、高血圧、気管支ぜんそく、
アトピー性皮膚炎や2型糖尿病などの
慢性疾患に作用すると同所サイトには記されています。
バイカル湖近くの温泉地の中にあり、
風光明媚で自然あふれる環境で
温泉療法も組み合わせた
ハイレベルな絶食療法が受けられるようです。
世界中から多くの人が訪れているらしく、
日本人にも経験された方はいらっしゃるようです。
なかなか気軽に行けるところではないですが、
とても興味深いお話です。
なお、ここでではないものの
当社にも絶食療法を実践した者がいました。
感想を聞いてみましたので少しご紹介しますね。
「私は定期的に3日間の水だけ断食を行います。目的はデトックスです。この期間は文字通り水以外は一切口にしませんが、飲水量は3ℓ以上にはなると思います。初日は空腹感との勝負になりますが、2日目にはそれがほぼ消えてきます。ただ、体からの毒素が出てくるせいか、自分でも気になるほどの異臭を放ちます。ただこれは一時期的なもので3日目にはほぼ消滅しているようです。私の場合はこのあたりから頭痛を伴いますので大体このあたりで回復食に入っていきます。あくまでも個人の見解に過ぎませんが、絶食によって体が軽くなり内蔵の元気さも実感することができています。」(50代男性)
最後になりましたが、
ファスティングにはリスクがあります。
挑戦する場合は必ず、
お医者さんの指導をあおいでください。
健康な生活のためには、バランスの取れた食事はもちろんのこと、全体の摂取量もとても重要です。
無農薬野菜がどんなにおいしくても、大食いは万病の元。腹八分目に医者いらずです。そしてたまには、すごく控えてみましょう
――というわけで今日はファスティングのお話です。
自食作用に注目してみて
ファスティング、つまり断食。元々は宗教的な意味合いが強い言葉ですが、昨今は健康関係の用語として使われることが多くなりました。
やり方は色々あるようですが、一定の期間ほとんど食事を摂らないで過ごし、その間に身体の中の悪い要素をなくしましょう、というのが基本になります。
手法やレベルによって、絶食療法 とか 小食療法 とか、幾つかの種類があるようです。
イメージ的にも、何も入れなければ出ていくだけじゃないの? という感じはあるのではないでしょうか。
実は、なぜ効果があるのかは、割と突き止められてきています。諸説ある中でも最近関連が特に高いと考えられているものが 「オートファジー」(Autophagy)です。
これは「自食作用」と呼ばれる細胞の仕組みです。
autoが「自分」、
phagyが「食べる」。
ファジィ論理のfuzzy(あいまい)とは違います。
飢餓状態に陥った細胞が、自らのたんぱく質を食べてアミノ酸に分解してエネルギーを得る機能です。
理屈自体は何十年も前からありますが、1992年に大隅良典教授らが初めて観察に成功し、またこれに係わる遺伝子を発見したことで一気に研究が広がりました。教授はこの「オートファジーの仕組みの解明」によりノーベル生理学・医学賞を受賞。2016年のことなので、覚えておられる方は多いのではないでしょうか?
例えば、一日絶食しただけでも肝臓は体積が7割ほどになってしまうそうです。つまりそれだけの量をこのオートファジーによって消費することになります。生物がすぐに餓死しないのはこのためです。
そして研究が進んだ結果、このオートファジーは飢餓状態の解消だけでなく、がんの抑制や病原体の排除など、身体をきれいにしていく様々な機能と関連していると言われるようになりました。
これをさらに進めて意図的に飢餓状態を作れば、オートファジーの作用と効果を強められるのでは――、というのが最近のファスティング理論の一翼を担っています。
ファスト イン ロシア
ところで、絶食療法といえば有名なのがロシアです。ソビエト時代から研究が続けられているそうで、宗教的ではないアプローチとしてはかなり早い段階から取り組みが始まっています。そのため上記理論をもとにしているわけではないにせよ、結果的には先進的だったといえます。そしてその分、経験値がより多く蓄積されていることは事実でしょう。
そんな絶食療法を本格的に受けられると有名なのが、ブリヤート共和国のゴリャチンスク診療所(サナトリ・ゴリャチンスク Санаторий “ГОРЯЧИНСК”)。ここは20年以上の歴史と2万人以上の患者を受け入れた実績があり、またロシア連邦保健省の基準に沿って診療が行われているとのこと。主に、高血圧、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎や2型糖尿病などの慢性疾患に作用すると同所サイトには記されています。
バイカル湖近くの温泉地の中にあり、風光明媚で自然あふれる環境で温泉療法も組み合わせたハイレベルな絶食療法が受けられるようです。世界中から多くの人が訪れているらしく、日本人にも経験された方はいらっしゃるようです。なかなか気軽に行けるところではないですが、とても興味深いお話です。
なお、ここでではないものの当社にも絶食療法を実践した者がいました。感想を聞いてみましたので少しご紹介しますね。
「私は定期的に3日間の水だけ断食を行います。目的はデトックスです。この期間は文字通り水以外は一切口にしませんが、飲水量は3ℓ以上にはなると思います。初日は空腹感との勝負になりますが、2日目にはそれがほぼ消えてきます。ただ、体からの毒素が出てくるせいか、自分でも気になるほどの異臭を放ちます。ただこれは一時期的なもので3日目にはほぼ消滅しているようです。私の場合はこのあたりから頭痛を伴いますので大体このあたりで回復食に入っていきます。あくまでも個人の見解に過ぎませんが、絶食によって体が軽くなり内蔵の元気さも実感することができています。」(50代男性)
最後になりましたが、ファスティングにはリスクがあります。挑戦する場合は必ず、お医者さんの指導をあおいでください。