秋なのに花粉症?目がかゆい、鼻がムズムズするなどのアレルギーの症状は春だけではありません。今回は食物アレルギーについて、特にアレルギーを起こしやすい野菜についてのお話です。
■ 秋の花粉症?
目や鼻がつらくなる花粉の時期は春だけではありません。秋の花粉、主にブタクサやよもぎなどですが、早い人では8月下旬ころから10月にかけて鼻水とくしゃみが止まらないなどの症状が現れます。早めに薬剤を服用するなどの準備をしておくことでアレルギー症状の緩和が期待できます。
なかには昨年まで何でもなかったのに、とアレルギー症状が突然発症して困惑されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
■ 食物アレルギー
食物アレルギーとは本来からだに与えないはずの食べ物を異物と勘違いすることで免疫反応が過敏になってしまうことでその働きにより、蕁麻疹、かゆみ、咳、のどの違和感などの症状がでてしまいます。
ときにはアナフィラキシーとよばれる短時間で全身に反応がでるショック症状を起こすこともあります。アナフィラキシーは通常は1日以内で治るものですが血圧が下がる、ショック状態が酷いなどの場合は死に至る場合もあるので軽視できません。
日頃美味しく食べていたものを食べてからだが突然アレルギー反応を起こす、これが食物アレルギーです。疲れている時や体調がすぐれない時などに発症しやすいようです。
食物アレルギーの原因となる物質のアレルゲンは主に食べ物に含まれています。
食物アレルギーの原因として考えられる食品は乳幼児期には小麦、大豆、卵、牛乳などに反応することが多く、成長するにつれ甲殻類、果物、そばピーナッツ、など食物アレルギーを起こす原因食品が変わっていきます。
乳幼児期にアレルギーを起こした食物は大きくなるにつれ食べられるようになることが多いのですが、大人のアレルギーに関しては発症すると治ることはまず期待できず、アレルギーの原因となる食物を口にしない、体内にいれないことが必要となることが多いようです。
食物アレルギーは子供に多いという印象がありますが大人になってから食物アレルギーを発症するケースが増加傾向にあるようです。
■ 野菜もアレルギーを起こす?
野菜の中にもアレルギーを引き起こしやすい野菜があります。アレルギーになると野菜を摂取した際に口腔内にかゆみや腫れが生じてしまいます。花粉症の1割程度のひとが合併しており、花粉抗原と野菜の共通抗原性により生じていると考えられています。
食物アレルギーの場合は食べてすぐ症状が出る即時型の場合と、花粉症と関連性がある場合があります。
野菜アレルギーも同様に花粉症の人がアレルゲンを持つ野菜を食べることで花粉との交差抗原性が関連しアレルギー症状が発症します。花粉症と似たアレルゲンを持つ野菜としてセリ科のセロリやにんじん、ナス科のじゃがいもやトマトなどがあげられます。
交差抗原性とは異なるアレルゲンであるにもかかわらず互いに似た形をした部位があることでそれぞれのアレルゲンに結合し、アレルギー反応を引き起こす現象のことです。口腔アレルギー症候群とも呼ばれその症状はアレルゲンを持つ特定の野菜を摂取した直後から15分以内に口の中がかゆくなる、のどの不快感、イガイガなどの症状がでる、または息が苦しくなるなどの症状が出ます。
よく野菜が嫌いな人のことを「野菜アレルギー」などと呼ぶことがありますがこれとは全く違うものです。野菜に含まれるアレルゲンが唇や舌、のどなど口腔粘膜に直接ふれることにより口の中がかゆくなったり、腫れたり、痛くなったりする「野菜過敏症」という症状がでます。花粉症の人はこの野菜過敏症をおこしやすいと言われていますので注意が必要です。
野菜を熱したり、調理したりして食べることでアレルゲンが失活する場合もあるようですがすべての野菜に当てはまるわけではないようです。つらい思いをしないためにも野菜アレルギーがある人は自分が反応するアレルゲンがある野菜かどうかなどを確認しながら摂取する習慣をつけるといいかもしれませんね。
また、野菜アレルギーは食べなくても野菜を扱う機会の多い人にも発症するリスクが高いようです。農業などの生産者、調理師、青果店、主婦など主に野菜に触れる手や上肢に発症します。野菜に含まれる刺激物質によって生じるもので接触皮膚炎、接触蕁麻疹など接触機会が多いとき、主婦湿疹などバリア機能が低下しているとき等は特に注意です。
接触性の野菜アレルギー発症の原因となりやすい野菜に、アブラナ科のキャベツ、白菜、ブロッコリー、ヤマイモ科のやまいも、長いも、シソ科のシソやバジルなどがあります。アレルギー要素を持っている、手荒れが酷いなどの状態で野菜を扱うと発症する可能性があります。
これらのアレルゲンとは別に残留農薬により野菜過敏症を起こしやすくなるとも言われています。どんなに良く洗ってもついてしまった農薬をすべて取り除くことは不可能です。健康のためはもちろんのことですが、野菜アレルギーにならないためにも農薬・化学肥料を使っていない自然栽培の野菜を選んで食べることがなにより大事なことなのかもしれません。
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