翔栄ファーム前橋農場の岩澤です。
私は翔栄ファームの創業時から
前橋農場で自然栽培に従事しており、
約3年半にわたり数多くの固定種や
在来種を栽培して参りました。
その数は50品種以上にもなりますが、
中でも今回ご紹介させていただく
「ソラマメ ポポロ」は私にとって
強烈なインパクトを与えてくれた作物です。
◆ソラマメの栽培は高難度?
実は私はソラマメに対して
決して良い印象を持っていませんでした。
というのは先ずあの独特のニオイ。
どうもこれに馴染めず、また味も個性的過ぎて、
私の脳内ではどちらかというと酒のつまみ
という分類で記憶が整理されていました。
もうこれは完全に固定概念で
飲酒の習慣がない私には
自らソラマメを食べようと思ったことがない程でした。
とはいえ栽培となると話は別です。
とにかく翔栄ファームでは各農場で
どの作物がその地域と相性がいいのかどうかを
早期に見極める必要があるため、
好き嫌いに捉われず、積極的に
数多くの品種の栽培を心掛けてきました。
そしてそれは今でも同じです。
というわけでソラマメはそれらの中の
単なる一つに過ぎませんでした。
まあ付け加えるとすれば、
非常に栽培の難易度が高い作物である
ということでしょうか。
そもそもマメ科作物は
虫が付きやすいなどの特徴があります。
この時点で自然栽培には
かなり不向きと言えなくもないです。
しかもこのハードルの高いマメ科作物の中でも
群を抜いて栽培が難しいのがソラマメなのです。
◆自然栽培のソラマメ「ポポロ」の魅力
しかし私は栽培の難しさとは別に、
実はまったく新しい発見をしました。
ある時、仲間の農家が
自然栽培のポポロを試食させてくれたのです。
本当に驚きました。
なぜならばあまりにも美味しいのです。
この瞬間、私は自然栽培のソラマメ
「ポポロ」の味に一目ぼれしました。
ご存じの方も多いと思いますが、
ポポロは生食もできる珍しい品種です。
また癖が少なく、ソラマメ特有のニオイも
軽くなっているのです。
それに加え農薬・化学肥料を一切入れずに
自然体で栽培されているため、
雑味がなく旨味だけがガツンと舌に伝わります。
既述の通り私にとってのソラマメは
臭くて独特な味のするお酒のおつまみでしたが、
その固定観念が完全にひっくり返されました。
天地がひっくり返ったかのような体験とは
まさにこのことです。
(妻には何を大袈裟な!と言われますが)
◆ポポロ栽培への挑戦
そんな訳でポポロの栽培に
強烈な興味が湧いてきたのです。
そしてダメもとで栽培した一年目、
虫や寒さによる被害を想定して
予定の株数よりも多くの株を定植。
1つの畝に2列で植え付けたため
寒さによる被害はそれほど多くはありませんでしたが、
やはりアブラムシが発生。
見つけては捕殺を繰り返し、
無事に収穫を行うことが出来ました。
アドバイザーの方からも「よくこれだけ出来たね!」
と絶賛していただけました。
しかし、、、
1年目はビギナーズラックだったのかもしれません。
やはり前評判通り栽培の難易度は高く、
翌年2年目の栽培は寒暖差の影響もあってか、
広く植え付けた苗が霜に当たって
半数近くが枯れてしまいました。
そして生き残った株もその後、
ものの見事にアブラムシにたかられて
生育が止まってしまったのです。
そんなこんなで結果的に
収穫量はほんの僅かでした。
無念のゴールインです。
◆3年目のチャレンジ
このように成功も失敗も経験した
栽培3年目の今年。
何がよくて何がダメだったのか?
自分の経験と技術がどこまで通用するのか?
ある意味本当のチャレンジは
3年目の今年だと思っています。
とにかく早く栽培したくてウズウズしています。
スタートは10月中旬頃です。
収穫は来年の6月になりますが、
その時分に「しぜくら」サイトで販売されている
「季節のお野菜セット」にソラマメが入っていた時には、
ぜひ前橋のソラマメ栽培奮闘記を
思い出していただきたいと思います。
鞘から取り出して薄皮をつけたまま
サッと塩ゆでにして薄皮にひびが入ったら完成!
薄皮を剥いてそのままお召し上がりください!
美味しすぎて手が止まらなくなりますよ‼
翔栄ファーム前橋農場の岩澤です。私は翔栄ファームの創業時から前橋農場で自然栽培に従事しており、約3年半にわたり数多くの固定種や在来種を栽培して参りました。その数は50品種以上にもなりますが、中でも今回ご紹介させていただく「ソラマメ ポポロ」は私にとって強烈なインパクトを与えてくれた作物です。
◆ソラマメの栽培は高難度?
実は私はソラマメに対して決して良い印象を持っていませんでした。というのは先ずあの独特のニオイ。どうもこれに馴染めず、また味も個性的過ぎて、私の脳内ではどちらかというと酒のつまみという分類で記憶が整理されていました。もうこれは完全に固定概念で飲酒の習慣がない私には自らソラマメを食べようと思ったことがない程でした。
とはいえ栽培となると話は別です。とにかく翔栄ファームでは各農場でどの作物がその地域と相性がいいのかどうかを早期に見極める必要があるため、好き嫌いに捉われず、積極的に数多くの品種の栽培を心掛けてきました。
そしてそれは今でも同じです。というわけでソラマメはそれらの中の単なる一つに過ぎませんでした。
まあ付け加えるとすれば、非常に栽培の難易度が高い作物であるということでしょうか。そもそもマメ科作物は虫が付きやすいなどの特徴があります。この時点で自然栽培にはかなり不向きと言えなくもないです。しかもこのハードルの高いマメ科作物の中でも群を抜いて栽培が難しいのがソラマメなのです。
◆自然栽培のソラマメ「ポポロ」の魅力
しかし私は栽培の難しさとは別に、実はまったく新しい発見をしました。
ある時、仲間の農家が自然栽培のポポロを試食させてくれたのです。本当に驚きました。なぜならばあまりにも美味しいのです。この瞬間、私は自然栽培のソラマメ「ポポロ」の味に一目ぼれしました。
ご存じの方も多いと思いますが、ポポロは生食もできる珍しい品種です。また癖が少なく、ソラマメ特有のニオイも軽くなっているのです。それに加え農薬・化学肥料を一切入れずに自然体で栽培されているため、雑味がなく旨味だけがガツンと舌に伝わります。
既述の通り私にとってのソラマメは臭くて独特な味のするお酒のおつまみでしたが、その固定観念が完全にひっくり返されました。天地がひっくり返ったかのような体験とはまさにこのことです(妻には何を大袈裟な!と言われますが)。
◆ポポロ栽培への挑戦
そんな訳でポポロの栽培に強烈な興味が湧いてきたのです。そしてダメもとで栽培した一年目、虫や寒さによる被害を想定して予定の株数よりも多くの株を定植。1つの畝に2列で植え付けたため寒さによる被害はそれほど多くはありませんでしたが、やはりアブラムシが発生。見つけては捕殺を繰り返し、無事に収穫を行うことが出来ました。アドバイザーの方からも「よくこれだけ出来たね!」と絶賛していただけました。
しかし、、、1年目はビギナーズラックだったのかもしれません。やはり前評判通り栽培の難易度は高く、翌年2年目の栽培は寒暖差の影響もあってか、広く植え付けた苗が霜に当たって半数近くが枯れてしまいました。そして生き残った株もその後、ものの見事にアブラムシにたかられて生育が止まってしまったのです。そんなこんなで結果的に収穫量はほんの僅かでした。無念のゴールインです。
◆3年目のチャレンジ
このように成功も失敗も経験した栽培3年目の今年。
何がよくて何がダメだったのか? 自分の経験と技術がどこまで通用するのか?
ある意味本当のチャレンジは3年目の今年だと思っています。とにかく早く栽培したくてウズウズしています。スタートは10月中旬頃です。
収穫は来年の6月になりますが、その時分に「しぜくら」サイトで販売されている「季節のお野菜セット」にソラマメが入っていた時には、ぜひ前橋のソラマメ栽培奮闘記を思い出していただきたいと思います。
鞘から取り出して薄皮をつけたままサッと塩ゆでにして薄皮にひびが入ったら完成! 薄皮を剥いてそのままお召し上がりください。美味しすぎて手が止まらなくなりますよ!!
参考:
プレジデント社刊「WIRED VOL.40(マイクロオーガニズム共生基礎ガイド2021)」