皆さんこんにちは!翔栄ファーム『群馬県前橋農場』のMです。
私たちは昨今のアレルギー・アトピー・花粉症などは、食べ物の影響だと思っており、口に入って身体を作る作物は安心・安全であるべきだと考えています。
翔栄ファームでは、群馬県と茨城県にある2つの農場で、一般的な慣行農法(農薬、肥料の投入量や散布回数などにおいて相当数の生産者が実施している一般的な農法のこと)でなく、『固定種・在来種』の種で、『農薬・化学肥料・除草剤を使わない自然農法』で野菜や穀類を作っています。
それは、食卓に並ぶ全てを”安心・安全な翔栄ファーム印の食べ物”で提供したい!という目的からです。
さて、今回は前回の続きでレモン栽培についてです。
レモンの効能と合わせてこれからの広島県江田島圃場について深堀り致します。
■無法地帯から救出したレモンたち
前述した通り、この度翔栄ファームでは皆様により充実した内容の定期便を送りたい!
という思いから柑橘類に挑戦することになりました。
場所は柑橘類の県・町として有名な広島県江田島市です。
瀬戸内海の温暖な気候と、柑橘類が育ちやすい土壌を持っている歴史ある街です。
今回翔栄ファームが選んだ圃場は、もともと自然栽培で育てられていたレモン農園ですが、ここ数年は無法地帯化していました。
レモンの木は現在約25本。しかし、数年間ほぼなにも手入れをしておらず、弱った木などもあるため
それらの選定や植樹などを行い“目指せ!100本”を今は目標に日々除草作業を行っています。

ところで、皆さんはレモンの収穫時期を知っていますか?
爽やかな初夏や元気な夏をイメージする方が多いかもしれませんが、実は国産レモンの旬は冬。 まさに今!です。
江田島圃場でも1月と2月末に収穫を行いました。
元々ここ江田島圃場は、レモンの木がどこにあるのか。レモンがどこにあるのか。全く見えないほど伸び切った雑草やツタに覆われていましたが、
去年の夏から毎日除草作業を行い、今年の1月に初収穫を行いました。
半分ほど収穫し、約45キロ収穫できました。
見た目は小ぶりで傷もありますが、中の実はびっしり詰まっておりジューシーで甘く、最高の味でした。



また、長年手入れが行き届かず自然栽培だったこの畑。
いつのまにか近隣の柑橘類や他のレモンなどと交配した実がなっていました。面白いですね。
こちらも今後は、種類や木の整理など行っていく予定です。

そしてレモンは野菜のように種を植えたらその年に収穫!という訳にはいきません。
1年目の苗を植えた場合は収穫できるまでだいたい3~5年かかります。
その年に植えても収穫はすぐにできないのです。
しかし、上手に栽培できれば1本の木に200~300個ほどレモンが出来きます。
植樹してから3~5年は大変ですが、レモン以外の柑橘類なども植え、年間を通して皆様にお届けできるよう頑張りたいと思います。
■これからのレモン栽培について
レモンには「隔年結果」といって、よく実る年と実らない年を交互に繰り返す性質があります。
これを調整するには、付き過ぎた果実を小さなうちに取ってしまう「摘果」を8月中に行う必要があります。
ちなみに今年はよく実らない年(裏年)だったので、本来であればもう少し収穫量が多かったかもしれません。
年によって収穫量が変わらないように、今年から「摘果」をしっかり行い大事に育てていきたいです。
選定は3月から4月中旬にかけて行います。
ただ枝を切り詰めるだけでなく、日当たりを配慮しての整枝が大切です。
また、春に伸びた枝に翌年実をつけるため、結実させたい枝は剪定しないようにします。
実はレモンは四季咲き性と言って、5月・7月・9~11月の年3回ほど花が咲きます。
その中でも5月の花を大事にして、しっかりした実に育てることが大事です。
7月以降の花は、実になっても大きくならないため、摘心します。
他にも、レモンは「1個の実をつけるために25枚の葉が必要」と言われています。
葉をつけさせるためにも、乾燥しすぎず適度な湿度を保つ水やりを行う必要があります。
そして何よりもレモンは1日に6〜8時間の日光を必要とします。
日照不足は、葉の色が淡くなり、花付きや実の成長に悪影響を及ぼすことがあるため、しっかり枝の選定を行う必要があります。
幸いにもここ江田島は瀬戸内海の斜面になった農場のため、日照時間もレモンが好む温暖な気候も土壌も兼ね備えています。
また柑橘類の中でもレモンは手間がかからないと言われており、自然栽培でも沢山実を付けることが可能とされています。
ハッサクなどはカラスなどの鳥に食べられるそうですが、レモンは酸っぱいので鳥たちによる被害も少ないそうです。
ただカミキリムシには要注意。
カミキリムシは木の中にや株元に卵を産み、孵化した幼虫は幹や枝の中を食べながら大きくなります。
幹や枝の養水分の通り道の導管を食害するので、養水分が上に上がらなくなると、食害された上が枯れてしまいます。
株元に侵入して導管を破壊しつくすと、ひどいときは木が枯れてしまいます。
特に6~7月は産卵が活発なので、産卵させない環境づくりが重要となり、駆除が必要となります。
ただ翔栄ファームではご存じの通り無農薬・化学肥料不使用の自然栽培がモットー。
もちろん、レモンも自然栽培で作るため害虫駆除の農薬散布は行いません!
害虫による被害を防ぐためにも、まずは「レモンの木自体」が強くなる必要があります。
野菜も同じですが作物自体が強く、その土地に合った育ち方をしていると害虫や病気による被害は合いません。
まずは、弱っている木や枯れている木を選定し、新たに植樹も行い強いレモンの木を作っていきたいと思います。
現段階で考えているのは、「道法(どうほう)スタイル×無農薬」
道法スタイルとは、レモンの木をまっすぐ縦に伸ばして栽培する方法を編み出した道法さんによる栽培方法です。
これは、植物ホルモンを上から下に移動させると根っこが強くなる
⇒そして強い幹ができると虫も近寄らない=農薬不要
⇒しかも収穫量や実自体も大きくなる
という考えで、新たに植えるレモンの苗木はこの栽培方法でチャレンジしたいなと現在考えております。
これから春になると枝の選定と土壌の整理を行い、夏には太陽をたっぷり浴びて黄色く大きく育った無農薬レモンを
皆様にお届けできるよう日々精進いたしますので、どうぞお楽しみにお待ちください!

■レモンの効能とおすすめレシピ2
レモンといえば「ビタミンC」を豊富に含有する代表的存在です。
他の食品の宣伝文句にも必ずといっていいほど「レモン○個分のビタミンC」というふうに引き合いに出されますよね。
実際レモンには可食部100g中に平均90mgのビタミンCが含有されています。
ビタミンCは血管に付着したコレステロールを溶かし、新陳代謝を活発にする効果があります。
また、あのすっぱい酸味の正体はクエン酸で、疲労回復の効果があるので
疲れているな。と思ったときは積極的にお料理や飲み物から摂取してほしい食材です。
さて、今回のおすすめレシピ2は【めちゃうま7と江田島産レモンの和え物】
定期宅配にも入っているめちゃうま7を使ったお料理なので皆様も是非チャレンジしてください。

【材料】
めちゃうま7(ほうれん草) 1袋
マグロ缶 1缶
江田島産レモン 1/4個
オリーブオイル 少々
塩 少々
【作り方】
①めちゃうま7は水でよく洗い、根本を切り落とす。
小さいので最初に切ってしまったほうが後が楽です。
②沸騰したお湯に塩をひとつまみ入れて、サッと茹でます。
ポイントは色が鮮やかに変わりきる直前で引き上げます。
③②をザルにあげて、そのまま何回かポンポンと空中に投げて水を切ります。
氷水とかにはさらしません!そのまま手で軽く抑えて水を切るので、熱くないように冷ます程度。
④マグロ缶をボウルにあけてほぐしておきます。
⑤④に③を入れて混ぜます。
オリーブオイルをかけ、レモンを絞り、塩をひとつまみいれてさっと和えてお皿に盛り付けます。
⑥絞った後のレモンの皮を千切りにして⑤にトッピング。
(めちゃうま7はほうれん草の品種名です。 お家にあるほうれん草や小松菜など、他の菜っ葉でも代用可能です。)
無農薬だからこそ皮まで食べてほしい!皮まで美味しい!江田島レモンです。
是非皆様も作ってみて下さいね。
他にも自然栽培で収穫した野菜や作物を『茨城県龍ヶ崎』と『群馬県前橋』の各圃場と、東京都の東中野にある『ビセットプラザ』で店頭販売を行っています。
また通販サイトの『しぜんとくらそ』では、各季節の旬な野菜を詰め合わせた”【定期宅配】季節の産直野菜いろどりセット”などもインターネットで販売しています。宅配にしか入らない野菜もありますので、定期宅配のご利用もお待ちしています。