皆さんこんにちは!翔栄ファームのTです。
翔栄ファームでは、自社農園で無農薬・無化学肥料の自然栽培にて色々な作物を作っています。野菜以外にも、お米、大豆、麦などの穀類も栽培しています。
翔栄ファームができた当初から作っている『でじま』という品種のじゃがいもは、春と秋に植えれば年に2回も収穫ができるという、非常にありがたい魅力がある品種です。栽培するたびに「おいしさ」「大きさ」「量」など、全てにおいてグレードアップしています。
前回は”畝立て”が終わり、栽培環境は整ったところまでお話しさせていただきましたので、今回は2023年のでじまの出来栄えについてお話しいたします。
■ 2023年春のじゃがいも栽培開始!
春じゃがの栽培は、寒さの残る2月中旬~3月上旬に種芋を植え付け、梅雨入り前後の5月下旬~6月上旬に収穫します。
翔栄ファームでは、自家採取の種を植えることを原則にしていて、じゃがいもも自家採取のいもを種芋として使用します。
2022年秋に収穫したじゃがいもを春じゃがの種芋にしました。通常は種芋を半分に割って植えるのですが、去年の秋じゃがはとても大きかったにも関わらず切らずに植えました。その方が芽の出が早いからです。
ここでじゃがいも作りの成功の大事な鍵となる『種芋の作り方』をご説明します。
まずは収穫したじゃがいもを、形や大きさがよく販売用よりも少し小さいものを種芋として選別します。
そしてある程度泥が乾いたら、湿度と温度が調節できる保冷庫で4ヶ月間保管します。これは、日が当たらない暗いところで保管することによって、芽が出て毒素であるソラニンの発生を防ぐためです。
時々じゃがいもの状況を見て、痛みがあるものは省いていきます。
4ヶ月間の保管後に種植えを行うのですが、植える1週間前から「芽出し」のために日に当てます。芽を軽く出す「芽出し」はじゃがいもの初期の順調な生育のために必要なのです。
直射日光にあてると芽が焼けてしまい、芋がフニャフニャになってしまうため、直射日光ではなく明るい場所に並べて芽出しをします。
夜や雨予報の日は屋根がある場所に移して保管します。
また、じゃがいもには、表皮にかさぶたのような病斑が現れ商品価値を大幅に下げてしまう「そうか病」という病気があります。芽出しを終えた種芋がそうか病にかかっていないか、一つ一つしっかりチェックしてから植えていきました。
■ 『でじま』の出来栄えとそのお味は??
2023年の5月下旬から春じゃがの収穫が始まりました。畝の周りから伸びてきた雑草に覆われながらも、でじまは元気に育ちました。
じゃがいもの収穫は、晴れた日が2~3日続き土が乾いている状態で収穫したほうが傷をつけません。
でじまは数あるじゃがいもの品種の中でも、皮が薄くてそのまま食べられ、味が滲みやすくホクホクしてて料理にしやすい品種です。収穫は皮が剥けないように慎重に掘り出す事がとても大切です。
掘り出してみると病気にもなっておらず、大きくて元気なでじまがゴロゴロ収穫できました!
掘りたてのでじまをすぐに蒸して、塩をつけるだけのシンプルな味付けで試食してみると、ホクホクとして独特な甘みに、掘った人たちみんなが美味しい美味しいと頬張っていました。
私は”ハッセルバックポテト”を作ってみました。
■ 2023年秋のじゃがいも栽培開始!
2023年春のじゃがいもは大成功でした!すぐに秋じゃがの準備が始まりますが、同じ場所で栽培し続けていると質が悪化し、いつの間にか病気や不作に陥ってしまうという連作障害が起こらないよう、場所を変えて作る必要があります。
ネギが育つ場所は、じゃがいもがよく育つし病気が発生しにいくのです。翔栄ファームでは畑の土壌をうまく使いながら上手にローテーションを組んで、効率の良い栽培計画のもと進めていきます。
秋じゃがは、木屑チップが鋤き込まれていた畑で下仁田ネギを栽培した後に、8月下旬に種芋を植えました。
厳しい残暑を乗り越えたでじまはすくすくと育ちました。11月後半になって試し掘りしてみたところ、肌がとてもきれいで、親芋の上に小芋が親芋に負けない大きさでしっかりとなっていました。女性の拳ひとつぐらいのちょうど良い大きさで、秋じゃがの大成功を確信しました!
掘り立てをふかして塩だけで食べてみたら、味わいは瑞々しくさっぱりしていて、春じゃがとはまた違った美味しさで、一気に3玉も食べてしまいました。
秋に収穫した大成功のでじまを種芋にして、質と量共にさらにグレードアップした2024年の春じゃがを作ります。
その模様はまたこの農場便りでお伝えしますので、楽しみにしていてくださいね。
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