■ 無農薬野菜とは
最近、スーパーや宅配サービスなどで気軽に手に入るようになった「無農薬野菜」。
なんとなく健康によさそうなイメージがあるかもしれませんが、無農薬野菜とは、”栽培期間中に農薬を使わない”、または”農薬の使用を控えた野菜”を指します。
ただし、”植物にも土壌にも全く農薬がない状態で栽培された野菜”というわけではありません。
もしも栽培期間外に農薬を使い、農薬や化学肥料がその土壌に残っていた場合でも、作る時に農薬を使わなければ、そこで作られる野菜は無農薬野菜として扱えます。
また、化学肥料の使用については定められていないため、農家によって使用していたり使用していなかったりします。
「無農薬野菜」という呼び名は、土壌に全く農薬が残っていない状態で栽培されていると消費者に誤解を与えてしまう可能性もあります。
そのため農林水産省は「特別栽培農産物」と呼ぶことを推奨していますが、世間一般的に認知されていないため、現在でも「無農薬野菜」と呼ぶことがほとんどです。
■ 私は便秘と花粉症で悩んでいましたが・・・
私は便秘と花粉症で悩んでいましたが、食事内容や調味料などを変えて改善されたことを、身を持って体験しました。その体験がきっかけで、体を作り健康を保つ”食”の大事さが気になるようになりました。色々調べていくうちに、無農薬で無化学肥料の野菜こそが最強の健康維持になると思い、翔栄ファームに入社して農業を始めました。
現在は生まれ育った群馬県の固定種の野菜を栽培しており、この土地で無農薬・無化学肥料で野菜を作っています。今回は作っている野菜が持っている、すごすぎるポテンシャル(効能)とともにご紹介いたします。
■ その1:【農林水産大臣賞】血液サラサラ効果「上泉理想大根」
大根のポテンシャルのすごさを知っていますか??
大根には期待される効能がこんなにあります。
がん予防、高血圧予防、消化促進、胃もたれ、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防
ナトリウムの排出を促進するカリウムが比較的多く含まれているので、高血圧や動脈硬化、脳梗塞などの予防に効果が期待できます。
大根には胃腸の働きを活性化するいくつかの酵素も含まれていて、「アミラーゼ(ジアスターゼ)」はデンプンを分解する働きがあり、胃もたれや胸焼けに効果があるといわれています。
同じく消化を助ける「オキシターゼ」という酵素は発がん物質を解毒する作用があるといわれ、がん予防にも期待できます。
辛味成分である「イソチオシアネート」は血液をサラサラにする作用があるといわれています。
大根の葉には骨や歯の形成に必要なカルシウム、がん予防や免疫力アップによいとされるβカロテンが含まれているので、葉付き大根が手に入ったら葉も調理して食べるようにしましょう。
上泉理想大根は、夫のおじいちゃんが作った大根であり、農林水産大臣賞を受賞した貴重な品種です。長さ68cmほど、首の太さ直径6~10cmにもなる巨大大根で、生食でもみずみずしく、煮物にしても味が染みやすく、煮崩れしにくいのが特徴です。
たくあんにするとパリパリした歯ごたえがあり、糠漬けにするとほんのりと甘みを増す
まだ商品として販売できるほど多くは作られてはいませんが、私はこれほど素晴らしい上泉理想大根を多くの人に知ってもらいたいです。
■ その2:風邪予防・アンチエイジング効果「大浦太ごぼう」
次は、ごぼうに期待される効能ですが、こんなにあります。
便秘改善、高血圧予防、がん予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防、風邪予防、貧血予防
ごぼうには食物繊維が豊富に含まれています。
中でも水溶性食物繊維「イヌリン」は腸の働きを整え、血糖値の上昇を抑える作用があるといわれます。
また不溶性食物繊維の「リグニン」もコレステロール値を抑制する作用や、腸のぜん動運動を活発にさせる作用があるとされます。
そのため便秘解消や大腸がん予防などに効果が期待できます。
ごぼうには強い抗酸化作用のある「タンニン」や「クロロゲン酸」などのポリフェノールが多く含まれていて、風邪予防やアンチエイジングなどに効果が期待できます。
また高血圧予防によいとされるカリウムや、貧血予防によいとされる葉酸も含まれています。
これほどの効能を含み、本当においしい「大浦太ごぼう」は、直径30cm、長さ1mにも及ぶ巨大ごぼうです。まるで木のねっこのような食感で、柔らかくて味がしっかりと染み込みます。
私はこれをとりごぼうにしてみましたが、柔らかくてとてもおいしかったです。
成田山の精進料理でも使用されていますが、この品種を栽培している人はまだ少ないようです。また、翔栄ファームで作った「大浦太ごぼう」が2023年NHKの大河ドラマ「どうする家康」でも登場するんです!2023年8月の放送予定ですので、ぜひ見つけてくださいね!
■ その3:風邪予防・美容効果「ジャガイモ:デジマ」
最後は、ジャガイモに期待される効能です。
風邪予防、がん予防、高血圧予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防
ビタミンCが比較的多く含まれているので風邪予防や美容に効果が期待できます。
じゃがいものビタミンCはデンプンに守られているため加熱しても失われにくいのがポイントです。
また余分なナトリウムを排出させる作用のあるカリウムが豊富で、高血圧予防によいとされます。
ジャガイモの皮にはポリフェノールの一種「クロロゲン酸」が含まれています。クロロゲン酸には抗酸化作用があるといわれています。
「ジャガイモ デジマ」は皮付きでも薄く、そのまま食べることができます。そのため、調理の手間を省くことができます。
前橋は自然の生態が多く残っている地域です。翔栄ファームの圃場は耕作放棄地を利用して野菜を栽培しており、かつては牧草を作っていた土地を使用しています。
この土地は牛糞をしっかりと混ぜて土壌を肥やしているため、非常に肥沃な状態ですが、狩った草を土に混ぜる緑肥を使って土壌をさらに肥やしています。
翔栄ファームでは農薬と化学肥料を一切使わず、固定種と在来種での栽培にこだわっているため、虫の駆除や育成にとても手間がかかります。
虫食いや形が悪かったりしますが、それこそが自然の力が強く生きている “本物の野菜”なんです。
多くの人々に安全な食事と豊かな食文化をお届けできるよう、私は今日も畑に行ってきます!