えっ!歯並びが悪いと病気を招くの?
歯並びが悪いと病気になるリスクがあるって本当なのでしょうか?
驚くことにかみ合わせが悪いと肥満の原因にもなるそうなんです。「健康を維持するためには歯並びを良くすること」が大事なんです。
■ 歯並びが悪いと言っても色々あるようで・・
歯並び・かみ合わせが悪いとよく言いますが歯並び・かみ合わせが悪い状態にはいくつかのタイプがあります。その特徴を簡単に説明します。
①叢生(そうせい):歯がずれるまたは重なって生えています。顎と歯の大きさのアンバランスで起きてしまいます。
②上顎前突(じょうがくぜんとつ):いわゆる出っ歯と呼ばれているもので上の前歯が出ています。上下の顎のバランスが悪くなります。
③開咬(かいこう):奥歯をかみ合わすと前歯が噛みあわず隙間ができてしまいます。前歯で食べ物が噛み切れない、息が漏れやすいためさ行がうまく発音できません。
④過蓋咬合(かがいこうごう):奥歯をかみ合わす上の前歯が深く噛み込み下の前歯が見えなくなるほど閉じてしまいます。歯茎を傷めてしまったり、徐々に出っ歯になる可能性があります。
⑤交叉咬合(こうさこうごう):通常奥歯をかみ合わすと上の葉が外側、下の葉が内側に収まるのが、逆になりかみ合わせが崩れてしまう。奥歯で物が噛みにくく力を入れて食いしばることができません。
⑥正中離開(せいちゅうりかい):いわゆるすきっ歯と呼ばれているもので葉の間に隙間があります。さ行、た行の発音が不明瞭になりがちです。
このように歯並び・かみ合わせと言っても色々なタイプがあり、その状態によって起こりえるリスクも違ってきます。自分の歯並びがどのような状態か確認し正常な状態に整える努力をすることが大事です。
■ 歯並びが悪くなる原因
歯並びやかみ合わせが悪くなる原因は何なんでしょう?
考えられるのが、
・顎の大きさ、歯の形など遺伝的なもの
・子供のときからの生活習慣(指しゃぶり、爪を噛むなど)、歯の抜け代わり時に放置してしまう
などが原因と言われているようです。
■ 歯並びが悪いことにより起きるリスクとは?
きちんとした発音ができない、顔がゆがんでしまう、口元にコンプレックスを感じる、など歯並びが悪いことが原因で起こります。さらに深刻なのは健康にも関係するリスクです。
肥満:
歯並びが悪いと食べ物をきちんと噛むことができないため早食いやの原因となります。早食いは満腹中枢が刺激されないため必要以上に食べてしまう、その結果カロリーの摂取量オーバーとなってしまいます。よく噛んで食べる、よく噛まない、その場合のエネルギー摂取量には2倍の差があるとか、よく噛んで食べないときちんと消費されないため恐ろしいことに余分な脂肪となり体内に蓄積されてしまうそうです。
細菌が繁殖する:
歯並びが悪いと口腔内に菌が繁殖しやすくなります。噛むことがおろそかになることで唾液の分泌量も減ります。唾液には抗菌作用、歯の保護作用など唾液が減ることで口腔内に雑菌がたまり口臭、歯周病の原因に、また歯並びが悪いことで歯磨きがきちんとできず磨き残しにより歯垢(プラーク)がたまります。実はこれも細菌の塊なんです。
そしてこの口腔内の菌が万一肺などに入り込んでしまうと肺が菌に侵され、呼吸機能に影響を与えてしまい最悪命を落とすリスクがあります。いわゆる「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」と言われているものです。食堂から胃に入るはずの食べ物が気管支から肺に入ってしまい、むせることで押し返すことができない高齢の方は特に要注意です。
歯並びが悪いと起こるトラブルは他にもあります。
頭痛:かみ合わせが悪いことであごの筋肉が緊張、血行が悪くなるため
めまい・耳鳴り:かみ合わせが悪いと顎がずれているため耳の管が圧迫されるため
肩こり:頭痛動ように首の筋肉に血行障害が起きてしまうため
胃腸障害:食べ物をよく噛まないので胃腸に負担がかかるため
特に女性が気を付けなければいけないのですが、かみ合わせが悪いと頸椎(けいつい)がゆがみ自律神経が圧迫、その結果ホルモンバランスが崩れてしまうため生理痛、生理不順など。歯並びが悪いと私たちの健康にこんなにも悪影響があることがわかりました。
歯並びが悪い
→あごのバランスを崩す
→筋肉を緊張させてしまう
→緊張が筋肉に影響し頭の位置、頸椎、脊髄などにずれが生じる
→血管が圧迫されるため自然治癒力や免疫力が衰える
結果、いろいろな病気を引き起こしてしまうことになります。
■ 歯並びを良くして健康でいるために
歯の矯正は見た目を良くするための若い人がやることと思われがちですが、実は健康のため、将来の病気予防のためにも重大なことであることがわかります。
子供の矯正治療は顎の成長をコントロール、骨格を改善しながら治療をすることができるのですが、大人の場合は抜歯などが必要になる場合もあるようです。
子供のころに矯正ができなかったと言って嘆く必要はありません。今では目立たない矯正というものが人気を集めています。昔と比べ手軽に矯正できる技術も発達しています。
歯並びによって起こりえる健康被害を回避するためにも自身の歯並びについてもう一度確認してみましょう!
現代っ子の歯並びが悪くなる原因、それは「食生活」にあるとも言われています。ということはお母さん次第でお子様の歯並びは良くなるということです。
歯並びが悪い、その特徴は「あごが小さい」ということです。
あごが小さい→歯が生える場所が足りない→本来の位置からずれてしまう→歯並びが悪くなるということに影響するようです。
このような悪循環を招かないためにできる事はただ一つ、十分に噛んで食べる事だとか・・・よく噛むことを意識すればあごの骨と筋肉が育つと言われています。
そのためには柔らかいパンやフライドポテトばかり食べないで和食中心の食事にすることが大事、乾物や漬物など歯ごたえのある食材、ご飯は玄米などのプチプチとした食感のものにするだけでも自然に噛む回数が増えます。
野菜は大きめにカットし、火を通しすぎないように、筑前煮やきんぴらごぼう、豆の煮ものなどがおすすめです。
野菜はできる限り農薬・化学肥料を使用しない自然栽培で育てられたお野菜を選ぶことをおすすめします。
農薬や化学肥料が使われた野菜は洗っても農薬が残っているため口にすることで知らないうちに健康に害を与えてしまいます。
固定種・在来種の安心・安全なオーガニック野菜は味も濃く野菜本来の甘さも感じられるので野菜はちょっと苦手というお子様も好んで食べてくれそうですね。
またおやつ選びも噛み応えのあるものを選びましょう。干し芋やポリポリと噛んで食べるかりんとうなどはあごを鍛えるのにはおすすめのおやつです。
よく噛んで食べてあごの筋肉を鍛えることでお子様の歯並びを整えてくれます。お子様の歯並びのためにもぜひ「噛む食生活」を心がけましょう。