皆さんは日頃、野菜を十分食べていると自信を持って言えますか?
野菜不足かもと野菜の摂り方を気に掛ける方も多いのではないでしょうか?日本と米国、野菜の摂取量が多いのはどちらの国だと思われますか?
今回は日本と米国を比較して野菜の摂取に関する意識を高めるためのお話です。
■ 日本と米国、野菜摂取量の違い
野菜消費摂取量を米国と比較すると米国の野菜消費量は1980年代から増加傾向にあり、1990年中頃より米国の1人1年あたりの野菜消費量は日本を上回っているようです。この理由は米国ではプレウオッシュ・プレカット野菜など利便性の高い商品が普及したこと、イタリアン、メキシカンなど野菜を多く使う料理法が普及したこと、国民の健康や健全な食生活に対する関心が高まったことなどが考えられます。(令和元年農林水産省の数字で見る日本の「食」より)
米国では1986年にカリフォルニア州が立案した野菜消費に係る施策として民間と行政が一体となって毎日5品以上の野菜・果物を食べるという呼びかけ「ファイブ・ア・デイプログラム」が実施され米国各州の協力を得ることで国民の野菜摂取への意識が高まり、野菜の消費量増加の効果が見られているようです。
■ 日本と米国、野菜摂取方法の違い
日本では、野菜を食べるときはサラダや炒め物にすることが多いかとおもいますがアメリカでは、サラダではもちろん、蒸す、焼くなどの加熱料理など多様な調理法に加え、最近では日本でもブームになっていますがジュースやスムージーにして野菜を食べるなどの工夫をする傾向にあります。
日本人の食生活は欧米化が進み大きく変化し、食のバランスが崩れてしまうことで生活習慣病を引き起こす要因にもなっています。野菜の1人あたりの消費量も特に若い世代を中心に厚生労働省が推奨している1日350gを大きく下回ってしまっているようです。1日の目標摂取量は350g、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標値です。
野菜の目標摂取量350gを大きく下回ってしまっている、その理由の一つとして野菜を切って調理するのが面倒くさい、買ったのはいいけれど食べきれず残ってしまい無駄にしてしまうなどの理由もあり、特に野菜を使った調理品目が少ない外食が多い人ほど摂取量が減少傾向にあるようです。
野菜には食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富な野菜、これらの栄養成分は体内ではほとんど作ることができません。低脂肪で低エネルギー、満腹感を与えてくれるのでダイエットにもおすすめの食材です。
*1日の野菜目標摂取量350g一例です。
■ 米国に負けないように、野菜をしっかり摂取するには?
歯ごたえがあり熱で栄養を失われることもないのでおすすめの生野菜ですが350gとなるとかなりカサがあり野菜が苦手な方には食べづらいと感じるかもしれません。
お味噌汁やスープの具材に!
加熱することでカサが減り、しんなりと柔らかくなるので生よりも食べやすくたくさんの量が一度に摂りやすくなります。お味噌汁やスープに入れて摂取することで熱を加えることで溶け出してしまう水溶性の栄養成分がそのまま残り、栄養成分のすべてを摂取することができ、しかも切って入れるだけなのでとっても簡単な最高の調理方法です。
●冷凍保存で作り置き!
手間を省くためにも保存できるものは作り置きをしておくといいでしょう。きんぴらごぼう、切干だいこん、ほうれん草のおひたしなど、作り置きして冷凍保存が可能です。適量を小鉢として一品加えましょう。
●ラぺやマリネなどの酢漬けなどにして冷蔵庫に常備!
ラぺとはすりおろすという意味のフランス語、カットしたにんじんやキャベツなどをドレッシングで和えてつくるフランスの家庭料理、マリネも酢やオリーブオイルなどの液体に付け込んで味をしみこませる料理法でどちらも保存食になります。冷蔵庫に作り置きしておけば手軽に野菜が摂れる一品になります。
・ジュースやスムージーにして飲もう!
生搾りのコールドプレスジュースやストレートジュース、スム―ジーなどは野菜や果物をそのまま使用するので栄養価が高く低カロリー、食材の繊維や皮がそのまま摂取できるので食事制限をしている方もお腹が満たされ空腹感を感じないですみます。整腸作用があるため腸内環境が改善され、太りにくい体質づくりにも役に立ちます。
特に代謝がいい朝の時間に飲むコールドプレスジュースは腸に刺激を与えることができるので効果的です。日本でも飲むのが習慣となっている方も多くみられ、手軽に購入できる専門店も増加しているようです。
コールドプレスジュースは熱を加えず野菜や果実に強い圧力をかけて抽出するスロージューサーを使用しているので、高速回転で刻むミキサーとは違い酵素やビタミンなどが摩擦熱で破壊されないため、素材の栄養を壊すことなく抽出されているのが大きな特徴です。自然の栄養素をそのまま摂取することができるので健康な生活に潤いをプラスできると注目されています。
このように野菜の摂取方法は工夫次第でたくさんありますね。健康維持のためにも自身の食生活にあった方法で米国に負けないよう野菜を食べることに意識を向けてみてはいかがでしょうか?
その際はぜひ野菜の選び方にもこだわってみてください。
美と健康の為に摂取している野菜が農薬まみれで作られている野菜では逆に不のスパイラルを招いてしまいます。農薬や化学肥料を使っていない自然な状態で育てられた野菜を選ぶことも大事なことかと思われます。