一般教養として、ミツバチが
受粉に大きな貢献をしていることは
皆様ご承知の通りだと思います。
しかし「世界の食糧の9割を占める
100種類の作物種のうち7割は
ハチが受粉を媒介している」と聞くと
結構驚きがないでしょうか。
ミツバチは生態系だけではなく
人間にはとても重要な存在なのです。
にもかかわらず、そのミツバチが
世界中で姿を消しているそうです。
日本でも各地で、ミツバチの大量死や、
ミツバチの巣に異変が見られています。
さまざまな原因が複合的に影響を
与えていると言われていますが、
その中で最も直接的な原因とされているのが、
ネオニコチノイド系農薬と言われています。
ヨーロッパでは既に使用禁止が進んでいますが、
なんと驚くことに、日本では禁止ではなく
規制緩和が進んでいるのです。
一例として
厚生労働省はほうれん草や白菜など
約40種類の食品に含まれる
ネオニコチノイド系農薬クロチアニジンの
残留農薬基準値を最大2000倍と
大幅に緩和する方針を示しました。
この量がミツバチにどの程度の影響を
及ぼすものかは分りかねますが、
EU基準の数十倍であることは間違いなく、
ミツバチの個体の減少を目の当たりにし、
どんな判断でこのような決定がされたのか、
正直、理解に苦しみます。
さて、舞台をアメリカに移します。
2007年、全米である日突然ミツバチが大量失踪。
女王蜂と雄ハチを残し、働きバチが忽然と消えました。
この事件について野口種苗の野口代表が
非常に独創的な見解を示されています。
ご存じの方も多いとは思いますが、
簡単に要旨をまとめてご紹介いたします。
蜂の生態について詳細説明は割愛しますが、
秋になるとミツバチの雄は巣を追い出され、冬から春までの季節は女王バチと働きバチ、すなわちメスしかいない女性社会になります。
春になり、巣の中で新たに誕生した雄バチに何らかの異変を発見してしまった働きバチが女王蜂と雄バチに対して見切りを付け、巣を飛び立っていったからではないか
というのが野口氏の仮説なのです。
アメリカの採取農家の採取畑は広大です。
花粉の出ない雄性不稔株に、
健康な別品種の花粉を付けるために
働かされているのが大量のミツバチです。
どういうことかというと、
雄性不稔F1種の栽培が常態化する中で
雄バチが無精子症になった結果、
雌である働きバチがこのような巣に絶望し、
長きに渡り無償の奉仕を続けてきた
自己のアイデンティティ形成を失って、
巣を見捨てたのではないかというのです。
真偽のほどは定かではありませんが、
卵を産まぬ女王バチが増えていることは事実で、
雄性不捻F1種の影響が先ずは最も身近な存在から
顕現していることは想像に難しくないと思われます。
日本でも自然交配では受精率が低いため、
指で雄バチの腹部をしごいて刺激を与え、
精液を採取して女王バチに人工授精する方法を
研究しているほどです。
世界中で雄バチの受精能力が
減少していることは間違いなさそうです。
いずれにせよ冒頭で触れた通り、
ミツバチがいなくなって困るのは
私たち人間なのです。
このような状況を作り上げるまでの間、
どのような力学が働いたかは不明ですが、
取り返しのつかなくなる前に
私たち一人一人が自然の摂理について
しっかりと学習する必要があります。
皆様は最後にいつミツバチを見ましたか?
一般教養として、ミツバチが受粉に大きな貢献をしていることは皆様ご承知の通りだと思います。
しかし「世界の食糧の9割を占める100種類の作物種のうち、7割はハチが受粉を媒介している」と聞くと結構驚きがないでしょうか。
ミツバチは生態系だけではなく、人間にはとても重要な存在なのです。
にもかかわらず、そのミツバチが世界中で姿を消しているそうです。
日本でも各地で、ミツバチの大量死や、ミツバチの巣に異変が見られています。
さまざまな原因が複合的に影響を与えていると言われていますが、その中で最も直接的な原因とされているのが、ネオニコチノイド系農薬と言われています。
ヨーロッパでは既に使用禁止が進んでいますが、なんと驚くことに、日本では禁止ではなく規制緩和が進んでいるのです。
一例として、厚生労働省はほうれん草や白菜など、約40種類の食品に含まれるネオニコチノイド系農薬クロチアニジンの残留農薬基準値を、最大2000倍と大幅に緩和する方針を示しました。
この量がミツバチにどの程度の影響を及ぼすものかは分りかねますが、EU基準の数十倍であることは間違いなく、ミツバチの個体の減少を目の当たりにし、どんな判断でこのような決定がされたのか、正直、理解に苦しみます。
さて、舞台をアメリカに移します。
2007年、全米である日突然ミツバチが大量失踪。女王蜂と雄ハチを残し、働きバチが忽然と消えました。
この事件について野口種苗の野口代表が非常に独創的な見解を示されています。ご存じの方も多いとは思いますが、簡単に要旨をまとめてご紹介いたします。
蜂の生態について詳細説明は割愛しますが、
秋になるとミツバチの雄は巣を追い出され、冬から春までの季節は女王バチと働きバチ、すなわちメスしかいない女性社会になります。
春になり、巣の中で新たに誕生した雄バチに何らかの異変を発見してしまった働きバチが女王蜂と雄バチに対して見切りを付け、巣を飛び立っていったからではないか
というのが野口氏の仮説なのです。
アメリカの採取農家の採取畑は広大です。
花粉の出ない雄性不稔株に、健康な別品種の花粉を付けるために働かされているのが大量のミツバチです。
どういうことかというと、雄性不稔F1種の栽培が常態化する中で雄バチが無精子症になった結果、雌である働きバチがこのような巣に絶望し、長きに渡り無償の奉仕を続けてきた自己のアイデンティティ形成を失って、巣を見捨てたのではないかというのです。
真偽のほどは定かではありませんが、卵を産まぬ女王バチが増えていることは事実で、雄性不捻F1種の影響が先ずは最も身近な存在から顕現していることは想像に難しくないと思われます。
日本でも自然交配では受精率が低いため、指で雄バチの腹部をしごいて刺激を与え、精液を採取して女王バチに人工授精する方法を研究しているほどです。
世界中で雄バチの受精能力が減少していることは間違いなさそうです。
いずれにせよ冒頭で触れた通り、ミツバチがいなくなって困るのは私たち人間なのです。
このような状況を作り上げるまでの間、どのような力学が働いたかは不明ですが、取り返しのつかなくなる前に私たち一人一人が自然の摂理についてしっかりと学習する必要があります。
皆様は最後にいつミツバチを見ましたか?