「お野菜紹介ダイジェスト版」の3回目。
今回はケール、ジャガイモです。
今回の執筆も翔栄ファームメルマガで
「作物紹介」を担当している前橋農場の中里さんです。
それでは早速始めて参ります。
◆「野菜の王様」とも呼ばれるケール
ケールはアブラナ科の野菜で、
紀元前のギリシャではすでに栽培が始まっていた
といわれています。
ケールはキャベツのように結球をせず、
大きな葉を花びらのように広げ、
太陽の光をたくさん浴びようと
1枚1枚の葉が大きく成長します。
大きいものだと約50cmにもなり
大人の顔が隠れてしまうほどです。
そして最大の特徴は、収穫で葉を摘み取っても、
次から次へと新しい葉が出てくることです。
ところでケールは青汁の原料としても有名ですが、
もしかしたら苦いイメージを持っている方が
多いのではないでしょうか?
確かにそのような側面はありますが、
実は独特な苦みの原因は
ペースト状にするときの酸化によることが大きく、
炒め物やサラダで食べると苦みはそれほど感じません。
それどころかケールはとても栄養価が高く、
海外セレブからも人気を集めています。
その栄養価をキャベツと比較してみると、
葉酸は約2倍、カルシウムは約5倍、
βカロテンは約60倍も多く含まれています。
いつもの葉物野菜の料理にケールを使うことによって、
栄養摂取割合が格段に上がります。
◆ケールの種類
ケールは種類が多く、
細かく縮れたボリュームのある葉が特徴のカーリーケール、
青々としていてしわの少ない葉が特徴のシベリアンケール、
しわが少なく丸い形の葉をしているのが特徴の
コラードケールなどがあります。
カーリーケールはサラダなどの生食に、
シベリアンケールとコラードケールは
加熱する料理に向いています。
皆様も日常の食生活に取り入れることはもちろんのこと、
食べ方によってケールの種類を
使い分けてみてはいかがでしょうか?
◆ジャガイモ、実は「ナス科」の植物
日頃からよく食べているジャガイモ、
実はトマトやピーマンと同じ
「ナス科」の植物だということをご存じでしょうか?
私たちが普段食べているのは根の部分で、
収穫せずに花が実を付けるまでになると、
トマトによく似た実がなります。
(ジャガイモの若い実にはアルカロイド
と呼ばれる毒性の強い成分が含まれているため
食用には適しません)
ジャガイモの原産地は南米アンデスの高地だそうです。
16世紀にヨーロッパに伝わり、
その後世界各地で親しまれるようになりました。
日本にはオランダ人によって
長崎に持ち込まれたのが最初だと言われています。
ジャガイモは1年を通して流通していますが、
春から初夏にかけて出回っている新ジャガは、
貯蔵されずに収穫後すぐに出荷されます。
皮が薄くみずみずしいのが特徴です。
ここでちょっとジャガイモの種類を
いくつか紹介したいと思います。
◆ジャガイモの種類
~皮が黄色いタイプ~
・キタアカリ
果肉が黄色く、粉質で加熱調理すると
ホクホクとした食感と甘みが特徴です。
煮崩れしやすいので煮物よりも
粉ふきイモやポテトサラダにおすすめです!
・デジマ
果肉は白黄から淡黄、
やや粉質だけど粘質もあります。
粉質と粘質の両方の特徴を持っているので
粉ふきイモやコロッケ、カレーや肉じゃがなど。
汎用性が高いのでこれ一つあれば
様々な料理に使うことができます。
~皮が赤や紫色のタイプ~
・ノーザンルビー
皮も果肉もきれいなピンク色!
表面はツルっとしていて
窪みが少ないのが特徴です。
加熱後もピンク色がしっかりと残ります。
ポタージュやビシソワーズなどのスープ、
ポテトサラダやチップスにしても色が映えそうですね。
・シャドークイーン
皮は黒っぽい濃い紫色で、
果肉は鮮やかな濃い紫色をしています。
加熱しても紫色がしっかりと残るので、
色を生かしたスープやポテトサラダ、
お菓子などに使用することができます。
◆ソラニンという天然毒素の一種
ジャガイモにはエネルギー源のひとつである
糖質が多く含まれています。
糖質が不足すると集中力や判断力が
落ちたりする恐れがあるので、とても重要な栄養ですね。
ご存じの方も多いと思いますが、
ジャガイモの芽にはソラニンという
天然毒素の一種が含まれています。
ソラニンを多く含むジャガイモを食べると
嘔吐や下痢、腹痛等の食中毒症状が現れます。
加熱しても毒素は残ってしまうので
芽をきちんと取り除き、
緑色の部分がある場合も皮を厚めに剥き、
ソラニンを摂取しないように気を付けましょう。
●ケール
●じゃがいも
「お野菜紹介ダイジェスト版」の3回目。今回はケール、ジャガイモです。今回の執筆も翔栄ファームメルマガで「作物紹介」を担当している前橋農場の中里さんです。
それでは早速始めて参ります。
◆「野菜の王様」とも呼ばれるケール
ケールはアブラナ科の野菜で、紀元前のギリシャではすでに栽培が始まっていたといわれています。ケールはキャベツのように結球をせず、大きな葉を花びらのように広げ、太陽の光をたくさん浴びようと1枚1枚の葉が大きく成長します。大きいものだと約50cmにもなり大人の顔が隠れてしまうほどです。そして最大の特徴は、収穫で葉を摘み取っても、次から次へと新しい葉が出てくることです。
ところでケールは青汁の原料としても有名ですが、もしかしたら苦いイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
確かにそのような側面はありますが、実は独特な苦みの原因はペースト状にするときの酸化によることが大きく、炒め物やサラダで食べると苦みはそれほど感じません。それどころかケールはとても栄養価が高く、海外セレブからも人気を集めています。
その栄養価をキャベツと比較してみると、葉酸は約2倍、カルシウムは約5倍、βカロテンは約60倍も多く含まれています。いつもの葉物野菜の料理にケールを使うことによって、栄養摂取割合が格段に上がります。
◆ケールの種類
ケールは種類が多く、細かく縮れたボリュームのある葉が特徴のカーリーケール、青々としていてしわの少ない葉が特徴のシベリアンケール、しわが少なく丸い形の葉をしているのが特徴のコラードケールなどがあります。カーリーケールはサラダなどの生食に、シベリアンケールとコラードケールは加熱する料理に向いています。
皆様も日常の食生活に取り入れることはもちろんのこと、食べ方によってケールの種類を使い分けてみてはいかがでしょうか?
◆ジャガイモ、実は「ナス科」の植物
日頃からよく食べているジャガイモ、実はトマトやピーマンと同じ「ナス科」の植物だということをご存じでしょうか?
私たちが普段食べているのは根の部分で、収穫せずに花が実を付けるまでになると、トマトによく似た実がなります。
(ジャガイモの若い実にはアルカロイドと呼ばれる毒性の強い成分が含まれているため食用には適しません)
ジャガイモの原産地は南米アンデスの高地だそうです。16世紀にヨーロッパに伝わり、その後世界各地で親しまれるようになりました。日本にはオランダ人によって長崎に持ち込まれたのが最初だと言われています。
ジャガイモは1年を通して流通していますが、春から初夏にかけて出回っている新ジャガは、貯蔵されずに収穫後すぐに出荷されます。皮が薄くみずみずしいのが特徴です。
ここでちょっとジャガイモの種類をいくつか紹介したいと思います。
◆ジャガイモの種類
~皮が黄色いタイプ~
・キタアカリ
果肉が黄色く、粉質で加熱調理するとホクホクとした食感と甘みが特徴です。煮崩れしやすいので煮物よりも粉ふきイモやポテトサラダにおすすめです!
・デジマ
果肉は白黄から淡黄、やや粉質だけど粘質もあります。粉質と粘質の両方の特徴を持っているので粉ふきイモやコロッケ、カレーや肉じゃがなど。汎用性が高いのでこれ一つあれば様々な料理に使うことができます。
~皮が赤や紫色のタイプ~
・ノーザンルビー
皮も果肉もきれいなピンク色! 表面はツルっとしていて窪みが少ないのが特徴です。加熱後もピンク色がしっかりと残ります。ポタージュやビシソワーズなどのスープ、ポテトサラダやチップスにしても色が映えそうですね。
・シャドークイーン
皮は黒っぽい濃い紫色で、果肉は鮮やかな濃い紫色をしています。加熱しても紫色がしっかりと残るので、色を生かしたスープやポテトサラダ、お菓子などに使用することができます。
◆ソラニンという天然毒素の一種
ジャガイモにはエネルギー源のひとつである糖質が多く含まれています。糖質が不足すると集中力や判断力が落ちたりする恐れがあるので、とても重要な栄養ですね。
ご存じの方も多いと思いますが、ジャガイモの芽にはソラニンという天然毒素の一種が含まれています。ソラニンを多く含むジャガイモを食べると嘔吐や下痢、腹痛等の食中毒症状が現れます。加熱しても毒素は残ってしまうので芽をきちんと取り除き、緑色の部分がある場合も皮を厚めに剥き、ソラニンを摂取しないように気を付けましょう。
参考:
プレジデント社刊「WIRED VOL.40(マイクロオーガニズム共生基礎ガイド2021)」