皆さんこんにちは!翔栄ファーム前橋農場のTです。
私たちは昨今のアレルギー・アトピー・花粉症などは、食べ物の影響だと思っており、口に入って身体を作る作物は安心・安全であるべきだと考えています。
その考えのもと群馬県前橋市と茨城県竜ヶ崎市にある2つの農場で、一般的な慣行農法(農薬、肥料の投入量や散布回数などにおいて相当数の生産者が実施している一般的な農法のこと)でなく、『固定種・在来種』の種で、『農薬・化学肥料・除草剤を使わない自然農法』で野菜や穀類を作っています。
2024年の春先から、夏に収穫期を迎える野菜の定植を進めてきました。その模様は以前お話しさせていただきました。
【農場便り】翔栄ファームでは2024年の夏野菜がすくすくと育っています!
今回の農場便りでは、すくすくと育った野菜達の収穫の模様と、農場のお昼ご飯も添えてお話いたします。
■ 収穫真っ最中の野菜たち
夏本番の8月になる前から、強烈な猛暑が続いています。昨年のこの頃は今までにない暑さに人も野菜たちも参っていました。しかし今年はより一層の暑さの中、翔栄ファームの野菜たちは力強く育っています。昨年の猛暑を生き抜いた自家採取の種から育っている野菜たちを見て、自然のパワーを感じずにはいられません。
そんな翔栄ファーム自慢の夏野菜から、まずご紹介するのはジャガイモの『さやあかね』です。
さやあかねは北海道生まれの比較的新しい品種で、疫病や害虫に強いので外観も比較的きれいです。
男爵といういうジャガイモの品種に似たホクホク感と甘みがあり、コロッケやポテトサラダなどでおいしさを発揮します。
農場のお昼ご飯では、オリーブオイルで炒めてローズマリー・塩・胡椒で味つけるだけの、シンプルですが素材の甘さを楽しめる食べ方をしています。
続いてはズッキーニの『ブラックビューティ』です。
まさに最盛期を迎えていて、画像は大きすぎるほどに成長した自家採種用の一本です。成人男性の上半身ぐらいはあろうかというシロモノです。
ブラックビューティは、塩分を体内から排出する効果のあるカリウムが豊富で、炒めものやパスタに入れたりと、 くせのない風味と程よい食感がおすすめです。
農場ではオリーブオイルで炒めた後に塩を振って、シャキシャキ食感と甘みを楽しんでいます。
続いては『地這いキュウリ(じばいきゅうり)』です。
最近は農家や家庭菜園でも支柱を立ててつるを誘引する、立体栽培のキュウリ作りが主流ですが、以前は、つるが地面を這うように育てる「地這(じば)いキュウリ」が多く栽培されていました。
地這い用の品種は、立体栽培用の品種に比べて暑さや病気に強く、とても育てやすい品種です。
翔栄ファームでは自然栽培を行っており、除草剤を使用していませんので、地這いキュウリが雑草にまみれることも少なくありません。慎重にキュウリの位置を見極めながら、踏んでしまわないよう、まるで体感運動でもやっているかのように収穫します。
地這いキュウリの肉質は歯切れがよくてサッパリした味覚と風味はサラダ料理に最適です。浅漬けやヌカ漬けとしても美味くいただけます。
農場では採れたての新鮮な地這いキュウリに塩をつけてパクパクいただいています。
続いてはミニトマトです。
今年はアーチを作り、添わせるように育てたのが功を奏してか、タワワに実り、まるでミニトマトの森のようになりました。8月の最盛期に向けて大豊作が期待されます!
『ブラジルミニトマト』はその名の通りブラジル育ちのミニトマトです。
肉厚で裂果が少なく病気に強く、霜が降りるまで収穫することができ、家庭菜園にも最適な品種です。
生食用ですが加熱調理にもおすすめです。
楕円形の美しい黄色に着色する『イエローピコ』は、糖酸味と甘みとのバランスがとても良く、
甘酸っぱいミニトマトのおいしさを楽しめる品種です。
そのまま食べてもよし、スライスしてサラダに入れたり、マリネやピクルスにして食べるのもおすすめです。
農場ではズッキーニも使って、シャキシャキ食感ラタトゥーユにして楽しんでいます。
■ これから最盛期を迎える野菜たち
翔栄ファームのイチオシ夏野菜の一つである『真黒茄子(シンクロナス)』
これまでは、別の野菜を優先するあまり手が回らず誘引が後手後手になり秋に後悔していました。今年は悲願だった支柱をちゃんと立てられました!その支柱に枝を縛りまくりました。
ナスはここぞとばかりに枝を伸ばして花をつけるので、放任すると混み合い過ぎて実が成りにくくなってしまうのです。適度に枝を切って実がついたら葉っぱや枝で傷がつかないようにまた枝を切る手入れがとても大切です。
真黒茄子は皮が柔らかくて傷つきやすいので市場から消えてしまった経緯があるくらいデリケートなのです。その反面ヘタには鋭い棘もあるので、収穫する際は細心の注意を払い、傷つかないように丁寧に収穫して袋に詰めます。
今関東を中心に卵形のナスがスーパーに並んでいますが、真黒茄子はその親で、かつては市場を独占していたメジャーなナスでした。煮る・焼く・漬物・生食でも、なんでもいける万能なナスです。とにかく甘くて美味しく、固定種なので種が採れ、また次の年に同じナスを育てる事ができます。
その他にも、ゴーヤ・落花生・モロヘイヤ・ツルムラサキ・エンサイ・ピーマンなどが収穫期を迎えています。
今、野菜の種は、種をとっても同じものがとれない品種(F1種)が一般的になっています。それってなんだか不自然な話です。自然じゃないです。自然の中で生き物同士が共生しあってきた長い歴史があって今の私たちがあると思います。
私たちが行なっている自然栽培は、慣行栽培より10倍も大変ですが、種が採れる野菜を自然の営みの中で育てたいのです。私たちが育てている野菜は全てそのような環境の中で育ったとても貴重な野菜です。
今までに、人も野菜も体験した事のないような暑さの中で守り育て、みなさまの食卓に安心・安全で自然のパワーがたっぷり詰まった野菜たちをお届けするため、翔栄ファームの試行錯誤の日々は続きます。
日々採れている翔栄ファーム自慢の美味しい野菜は、『茨城県龍ヶ崎』と『群馬県前橋』の各圃場と、東京都の東中野にある『ビセットプラザ』で店頭販売を行っています。
また通販サイトの『しぜんとくらそ』では、各季節の旬な野菜を詰め合わせた”【定期宅配】季節の産直野菜いろどりセット”などもインターネットで販売しています。宅配にしか入らない野菜もありますので、定期宅配のご利用もお待ちしています。