さて、今回は龍ケ崎で育てている4種のエンドウについてです。
育成記録として防寒・防風対策の苦労や栽培管理について書いています。
おすすめの食べ方も載せていますので、是非作ってみて下さい。
■4種のエンドウについて
茨城県龍ケ崎の畑では、今、エンドウたちが元気に育っています。
畑を歩くと絹さやの鮮やかな緑、スナップエンドウのぷっくりとした莢、そしてツタンカーメンの紫の花が目を惹きます。
この畑で育てているのは、すべてエンドウの仲間。品種は4つあります。
各品種70株前後を育てており、手作業で育てるには十分すぎる規模です。
おかげで春の畑はエンドウ一色です。
・松島三十日絹莢(まつしまさんじゅうにちきぬさや)
極早生の絹さやで、春先からいち早く収穫が始まります。

・スナック(スナップエンドウ)
翔栄ファームの前橋圃場から譲っていただいた、100%自家採取の特別な種。
水々しく、とても甘くてリピートしたくなる美味しさです。

・ツタンカーメン
あのツタンカーメン王の墓から発見されたと言われる、紫色の莢が特徴のエンドウ。
豆ごはんに最適とされています。


・ウスイ実取りエンドウ(グリーンピース)
豆をしっかりと膨らませて食べるタイプの実取り品種です。

■育成記録
植え付け前の準備として、夏の終わりに刈った雑草を運ぶところから始まりました。
本来であれば刈り落とした雑草をその畑で寝かし、分解されるのを待ってから畑にすき込みたかったのですが、分解する時間まで待てず間に合いませんでした。
なので今回移動させた雑草堆肥は追肥として使おうと思っています。


種はすべて直播きで、一箇所に2粒ずつ。
発芽は11月末に確認でき、防虫ネットを張りました。エンドウ豆は鳥の大好物なので油断大敵です。
12月には冷え込みが本格化し、ビニールトンネルで防寒対策を開始。そのまま畑で冬を越します。

2月後半は、強風でマルチとネット、ビニールトンネルが吹き飛ばされました。
マルチを再度張り直しながら、支柱誘引や風除け用に篠笹(しのささ)を立てました。
3月、暖かくなり春めいてきた矢先の急な大雪。雪が降る中、大急ぎでトンネルが潰れないように雪かきを行いました。
ここで篠笹が大活躍!
中にはトンネルがはがれてしまい、雪が作物に積もっている箇所もあったのですが、篠笹がエンドウの株に覆い被さるように守ってくれていました。
こうしてなんとか越冬することができ、春にかけて生育が順調に進みました。


■苦労の連続、それでも育つ喜び
2月後半から3月にかけては、雨が降らず毎日の水やりが欠かせませんでした。
じょうろでの水やりを何往復も行いました。
さらに悩まされたのは芽かき作業です。
どれを切ればいいかわからなくなるほど成長し、芽かきが遅れてしまいました。
芽かきが遅れると実が小さくなり、収穫量も減ってしまいます。
ふっくらした見栄えの良い豆を安定して出す必要があるため、芽かきは非常に重要です。
また、芽かきと同時にエンドウのツルをネットへ誘引するのですが、
1つずつ支柱を立て、ネットをつかめるような角度に篠笹をさしていきました。
70株前後全てひとつひとつ手作業で立て直すため、なかなか根気のいる作業でした。


ようやく収穫が始まったのは4月。
まずは松島三十日絹莢、続いてスナップエンドウが続きます。
ウスイエンドウ、ツタンカーメンも実が膨らみ始め、そろそろ収穫が始まります。
若採りして試食してみたところ、少し硬めで素朴な味。やはり豆ごはん用に膨らませた方が本領発揮できそうです。



= 最後に =
私たちは昨今のアレルギー・アトピー・花粉症などは、食べ物の影響だと思っており、口に入って身体を作る作物は安心・安全であるべきだと考えています。
翔栄ファームでは、群馬県と茨城県、広島県にある3つの農場で、一般的な慣行農法(農薬、肥料の投入量や散布回数などにおいて相当数の生産者が実施している一般的な農法のこと)でなく、『固定種・在来種』の種で、『農薬・化学肥料・除草剤を使わない自然栽培』で野菜や穀類を作っています。
それは、食卓に並ぶ全てを”安心・安全な翔栄ファーム印の食べ物”で提供したい!という目的からです。
私たちが自然栽培で収穫した野菜や作物を『茨城県龍ヶ崎』と『群馬県前橋』の各圃場と、東京都の東中野にある『ビセットプラザ』で店頭販売を行っています。
また通販サイトの『しぜんとくらそ』では、各季節の旬な野菜を詰め合わせた”【定期宅配】季節の産直野菜いろどりセット”などもインターネットで販売しています。宅配にしか入らない野菜もありますので、定期宅配のご利用もお待ちしています。