皆さんこんにちは!翔栄ファーム『群馬県前橋農場』のMです。
私たちは昨今のアレルギー・アトピー・花粉症などは、食べ物の影響だと思っており、口に入って身体を作る作物は安心・安全であるべきだと考えています。
翔栄ファームでは、群馬県と茨城県にある2つの農場で、一般的な慣行農法(農薬、肥料の投入量や散布回数などにおいて相当数の生産者が実施している一般的な農法のこと)でなく、『固定種・在来種』の種で、『農薬・化学肥料・除草剤を使わない自然農法』で野菜や穀類を作っています。
それは、食卓に並ぶ全てを”安心・安全な翔栄ファーム印の食べ物”で提供したい!という目的からです。
さて、今回は翔栄ファーム初めての柑橘類栽培についてです。
広島県江田島圃場にてレモンの栽培を始めることになりました。まだまだですが、応援していただけると嬉しいです。
■なぜ広島でレモン?
広島県江田島市がどこか皆様はご存じですか?
広島県の瀬戸内海の島々で構成される江田島市は、沿岸のサイクリング ロード、険しい山のハイキング コースで知られています。
また、昔から広島県の島しょ部を中心に、傾斜地を利用してレモンや温州みかん、ハッサク、ネーブルオレンジ等の柑橘類が栽培され特産となっています。
みかんの花が咲くころは、あたり一面みかんの香りで満たされるほど、沢山のみかんが植えられています。
なぜ広島県の瀬戸内海地方はレモンなどの柑橘類が特産なのかというと
島々の年平均気温は15.5℃と暖かく、中国山地や四国山地で風がさえぎられ、風上の山地側で雨も落とします。
さらに急傾斜地が多く、土壌の大部分が花こう岩で水はけが良いことも、柑橘類栽培にとって恵まれた環境となっています。
さらにレモンは柑橘類の中でも寒さに弱く、強風雨によって葉や茎が傷つくことにより感染する病気にも弱いため、
温暖で雨が少なく風が穏やかな瀬戸内海が適した温暖な気候でした。
■レモンの歴史
江田島市と同じく瀬戸内海諸島の瀬戸田は古くから柑橘類の栽培が盛んな土地でした。
当時は自家栽培程度だったのが、昭和2年 (1927年) からは瀬戸田をレモンの産地にするために栽培面積を増やすなどレモンの増産が行われました。
「レモン谷」と言われる地名の残る垂水地区は戦後、瀬戸田レモンの基礎を作り、県内でも代表的なレモン産地として知られるようになりました。
その中でも豊町は『国産レモン発祥の地』ともいわれています。
明治の中頃には苗木が入り、栽培が始まりました。
昭和11年ごろはミカン1ケース3円に対し、レモンは100円の高値を付け一気にレモン栽培が盛んになったそうです。
しかし昭和39年から貿易における自由化の荒波により大暴落し一時衰退したといわれています。
そんなレモンと昔から縁のある広島県は、国産レモンの生産量が全国1位で、全国シェアは50.4%!
しかし、担い手の高齢化や人手不足で豊作放棄地になっている所が多いのも現状です。
今回そのうちの一つ、自然栽培のレモン農園を「翔栄ファーム広島県田島圃場」としてレモン栽培をすることになりました。


■広島県江田島圃場について
翔栄ファームではお野菜を中心に販売しておりましたが、
今回端境期対策として“もっと皆様に年間を通して充実した内容をお届けしたい!”
という「思い」と「圃場の出会い」をきっかけに広島県江田島市で柑橘類に挑戦する運びとなりました。
もうすでにプラザでの販売や定期宅配に入っているかと思います。
見た目は小ぶりで、傷などもありますがびっくりするほど中はジューシーで甘く、実がびっしりと詰まっています。



品種はリスボン。
レモンの品種の中で寒さに強く、国内でも多く栽培される品種です。
「江田島レモン」と私たちは呼んでいます。
この江田島圃場を始めたのは、友人のお手伝いがきっかけでした。
自然栽培をやりたい、農家として生計を立てたい!という志を持ち、家族でこの江田島に移住してきた友人。
ここ数年、自然栽培というよりも放棄地と化していたレモン農園を発見し、
レモン栽培のお手伝いをしてほしい!ということがきっかけで、翔栄ファームでもこのレモンを一緒に栽培し、販売する事になりました。
この農園自体は除草が全くできておらず、レモンの木が雑草やツタで覆われていました。
去年の夏頃から約三か月ほどかけて除草作業行い、やっとレモンの姿が見えてきました。
そのレモンがこちらです。


ここ数年ほったらかしていたので、レモンの実が小さい・数も少ない・傷も多く見た目があまりよくない上、
今年は裏年といってレモンの収穫量が少ない年でした。
レモンには表年と裏年といって、収穫量が多い年と少ない年が交互であります。
今年はとりあえずレモンをこの無法地帯から救い出す事を目標としていたので、レモンを収穫できたことに感謝です。
1月に1回目のレモン収穫を行いましたが、約半分ほど収穫し合計約45キロでした。
残りを2月の後半に収穫予定です。
雑草やツルに覆われながらも、自然の中で逞しく育った「第一回目収穫の江田島レモン」
見た目や大きさは微妙とはいえ、酸味がしっかり効いていて香りも強く味は申し分なしです。
さらに、こちらは珍しい自然栽培のレモンです。無農薬だからこそ「皮」も丸ごと使った料理をして頂きたい!
今すぐできるおすすめの食べ方を1つご紹介いたします。
【ホットジンジャーハニーレモン】
こちらは風邪予防、免疫力アップ希望の方にとってもおすすめです。
≪作り方≫
①レモンを輪切りにする
②はちみつ、ジンジャー、レモングラスで一晩漬ける
③お湯に入れて飲む
紅茶に入れて飲んだり、スパイスを使って漬けているのでカレーなどのお料理に入れても美味しいです。
他にも、皮ごと使ったレモンピールのジャムや酵素ドリンク・はちちみつレモン。
晩酌にレモンサワーなどもおすすめです。
お料理にレモンの皮を少し入れるだけでレモンの香りがふわっと広がり、味に締まりも出ますよ。
是非みなさんもお料理やドリンク、デザートにレモンを使ってみて下さい。
次回は続編として「レモンの効能」「江田島圃場収穫の様子と今後」についてお伝えいたします。


他にも自然栽培で収穫した野菜や作物を『茨城県龍ヶ崎』と『群馬県前橋』の各圃場と、東京都の東中野にある『ビセットプラザ』で店頭販売を行っています。
また通販サイトの『しぜんとくらそ』では、各季節の旬な野菜を詰め合わせた”【定期宅配】季節の産直野菜いろどりセット”などもインターネットで販売しています。宅配にしか入らない野菜もありますので、定期宅配のご利用もお待ちしています。